トイレの床が水浸しに!すぐできる応急処置と修理【原因別の復旧費用目安も】
トイレが水浸しになる原因や対処法について、詳しく解説します。
「トイレが水浸しになったらどうすればいいの?」
「どこから水漏れしているのか分からない…」
「下階への被害が心配…」
こうしたトラブルを迅速に解決するために、トイレの水浸しの原因や対処法を詳しくお伝えします。特にアパートやマンションで水浸しになった場合、どこに連絡すればいいか迷う方もいるでしょう。
記事の後半では、水浸し修理の費用相場や火災保険が適用されるケースについても解説。自分で修理すべきか業者に依頼すべきか、その判断基準にも触れますので、ぜひ参考にしてみてください。
トイレの床が水浸しになった時の応急処置
トイレが水浸しになったときは、以下の手順で応急処置を施しましょう。
- 止水栓を閉める
- 床を拭く
- 電気系統を保護する
順番に解説します。
ステップ①止水栓を閉める
トイレが水浸しになったら、まずは止水栓を閉めてください。水の供給を止めれば、被害を最小限に抑えられます。
止水栓は、トイレの壁や床近くに設置されているのが通常です。時計回りに回すと水の供給が止まります。
ステップ②電気系統を保護する
電気を使用しているトイレは、電気系統を保護しておくと安心です。水と電気が接触すると、感電や火災の危険性があります。
危険を回避するためには、ブレーカーをオフにするか、コンセントからプラグを抜くのが有効です。二次災害を防ぐためにも、電気系統を適切に保護しましょう。
ステップ③床を拭く
止水栓や元栓を閉めた後は、水浸しになっている箇所をできる限り拭き取ってください。大きなバケツやモップを使用するとスムーズです。
ある程度水を拭き取ったら、タオルや雑巾を使い、濡れている箇所を乾かします。トイレの床拭きシートや除菌スプレー、消毒用アルコールなどを使用するとカビや雑菌の繁殖を防ぎます。
⇒水浸しの原因が明確な場合は、原因特定の方法をスキップ(トイレつまり・溢れで水浸しのケースなど)
トイレが水浸しになった原因は?
トイレが水浸しになる原因は多岐にわたりますが、以下の箇所からの水漏れが考えられます。
- 便器設置部分の備品劣化
- 便器のひび割れ
- タンク内の部品の劣化
- タンクと便器の隙間
- 配管の劣化
- 温水洗浄便座
- 給水管の緩み
原因を理解し、トラブル解消に役立てましょう。
便器設置部分の部品劣化
トイレが水浸しになる原因のひとつは、便器の設置部分からの水漏れです。便器と床の設置部分は、シーリング材などでふさがれています。
トイレ設置から年数が経ち、シーリング材が劣化したり、設置が不適切だったりすると水漏れしやすくなり、水浸しの原因になるでしょう。
便器のひび割れ
トイレが水浸しになった場合、便器のひび割れも原因のひとつです。便器にひび割れが生じ、水漏れしている可能性があります。
ひび割れが生じる原因は、経年劣化や衝撃などさまざま。小さいひび割れでも浸水し、ひび割れが拡大すると水漏れはより深刻です。便器にひび割れがある場合は、早急にトイレ修理や交換が必要です。
タンク内の部品の劣化
水浸しの原因として、トイレタンク内の部品の劣化も疑われます。タンク内の部品は長年の使用により劣化し、これが原因で水漏れするケースが多いす。
トイレタンク内の部品が正常に機能していないと、水漏れが発生しトイレが水浸しになる可能性があります。
タンクと便器の隙間
タンクと便器に隙間ができると、水漏れが起き水浸しの原因につながります。タンクと便器は、金属の留め具やシーリング材などでしっかり固定されているのが普通です。
しかし、トイレ設置から年数が経つと金属の留め具の緩みや、シーリングの劣化により、隙間ができる場合があります。
配管の劣化
配管の劣化も、水浸しの原因につながります。
配管はトイレの水の供給と排水を担う重要な役割を果たしますが、長期間使用すると劣化し水漏れが発生する場合があります。
温水洗浄便座(ウォシュレット/シャワートイレ)
温水洗浄便座(ウォシュレット)からの水漏れが、水浸しの原因となる場合もあります。給水ホースや内部バルブ、取り付けの不具合などが原因でトイレが水浸しになるケースも少なくありません。
特に設置から10年以上経っているトイレは、定期的な点検を怠ると部品が劣化しやすく寿命が早まります。
給水管の緩み
トイレが水浸しになる原因のひとつに、給水管の緩みがあります。給水管はトイレに水を供給する重要な役割を果たしており、接続部分が緩むと水漏れが発生します。
接続部分は通常ナットやジョイントでしっかりと固定されていますが、長年の使用で緩むことが珍しくありません。給水管の緩みは大量の水漏れを引き起こす可能性があるため、確認すべきポイントのひとつです。
原因を特定し、適切な修理やメンテナンスを行うことでトイレの水浸しを解決できるでしょう。
トイレの水浸しを自分で直せる3つのケース
トイレの水浸しは、業者を呼ばなくても解決する場合も少なくありません。
ここで、トイレの水浸し自分で直せるケースを以下に3つ紹介します。
軽度なトイレ詰まり
過剰な水圧や逆流などのトイレ詰まりが原因でトイレが水浸しになった場合は、自分で直せるケースもあります。手軽なのは、ラバーカップ(すっぽん)を使用する方法です。
「スッポンを排水口にゆっくり密着するように押す」「勢いをつけてすばやく引く」この2つの手順を繰り返します。
汚水が溢れた場合は、細菌や有害な物質を含んでおり、健康上のリスクをもたらす可能性が高いです。専門業者へすぐ相談しましょう。
トイレ詰まりの簡単な直し方をより詳しく知りたい方は、下記記事を参考にしてください。
給水管の緩み
給水管の緩みが原因で水浸しになったのなら、給水管を適切に締め直せば問題はすぐに解決します。
ボルトやナットが緩んでいたら、スパナやレンチを使って適切に締め直しましょう。ただし、締めすぎないように注意してください。接続部品やパイプに損傷を与える可能性があるためです。
ゴム製パッキンの劣化
水漏れを防ぐために重要な役割を果たすゴム製パッキンの劣化は、交換すれば問題解決できます。
たとえば、トイレ給水管の接合部分のゴム製パッキンの交換の大まかな手順は以下のとおり。
- 止水栓もしくは元栓を閉めて水の供給を遮断する
- レバーハンドルをひねり、トイレタンクの水を空にする
- 給水管とトイレタンクの接続を外す
- トイレタンクを固定しているナットを外す
- トイレタンクを外す
- トイレタンク底部のパッキンを交換
- 元に戻して完了
上記は一部の例ですが、ゴム製パッキンの交換手順や方法は、お手持ちの説明書やメーカーの公式サイトに載っています。ただし、手順を確認しながらの作業は案外難しく、取り外した部品の戻し方に混乱するケースも少なくありません。
なお、トイレの水漏れをパッキン交換で直せるか試してみたい方は、下記記事を参考にしてください。
トイレの水浸しの修理を業者に頼むべきケース
トイレが水浸しになった場合、状況が深刻なケースも少なくありません。対応が遅れると、被害が拡大して費用負担が大きくなってしまうため、迅速な対応が重要です。
ここでは、トイレの水浸しの修理を業者に頼むべきケースを3つ紹介します。
原因が特定できない
トイレの水浸しは、原因が特定できないケースが多くあります。不具合箇所の判断には専門知識が必要です。原因の特定がむずかしい場合は、速やかにプロの水道工事業者に相談しましょう。
専門家に相談すれば適切な診断を行い、素早く問題を解決してくれるため、無駄な費用が抑えられます。
トイレの水漏れや詰まりは、放置すると二次被害を引き起こす可能性が高いトラブル。とにかく早く対処しましょう。
水浸しが広範囲
トイレの水浸しは広範囲に及んでいる場合、水道修理業者に相談するのが確実です。
大規模な水浸しは、トイレの修理や交換の他に、床や壁の補修が必要になる場合があります。修理せずに放置すれば、シミや傷が残るだけでなく、カビや雑菌の繁殖を招くでしょう。
マンションやアパートの共同住宅にお住まいの場合は、隣人や下の階へ影響が及ぶ場合もあります。
また、汚水が便器から溢れてきた場合、トイレ空間が一気に不快な環境になるため、放置せず確実に掃除しなければなりません。水道修理業者は被害を最小限に抑え、余計な修理費用を抑えられるうえ、汚水の処理にも慣れているため、任せて安心です。
修理に専門知識が必要
専門知識が必要な修理は、プロに依頼するのが確実です。自力で対処すると、状況が悪化したり、外した部品が戻せなくなったりする恐れがあります。
例えば、配管の補修や詰まりの洗浄、便器のひび割れ、ウォシュレットの不具合などはプロに修理を任せるべきです。安全性やトイレの機能に影響を与えるため、すみやかに専門業者に相談しましょう。
トイレの水浸しがアパートやマンションで起きた際の注意点
ここでは、トイレの水浸しがアパートやマンションで起きた際の注意点を2つ解説します。
賃貸契約書を確認する
アパートやマンションでトイレの水浸しが発生した場合、賃貸契約書の確認が重要です。責任の所在や修理費用の負担など、トラブル解決における基準が大家さんごと異なるからです。
被害が拡大した場合、保険が適用になる場合もあるため、賃貸契約書は一通り目をとおしましょう。
管理会社へ連絡する
アパ―トやマンションで水浸しが起こった場合、管理会社へ連絡するのが通常です。
前述したとおり、水浸しの原因によって費用負担先が変わり、管理会社で提携している修理業者がいる場合も多いからです。
自分で勝手に修理依頼をすると、大家さんとのトラブルや、不当な請求がかかる可能性があるため、管理会社へ報告しましょう。
トイレの水浸しを修理業者に依頼する際の費用相場
トイレの水浸しを業者に依頼する際の費用相場は、6,000~40,000円です。修理内容ごとの費用相場は、以下を参考にしてください。
部品・製品代+修理費用合計相場 | |
---|---|
パッキン交換や調整作業など | 6,000~15,000円 |
ウォシュレットから水漏れ | 8,000~16,000円 |
トイレ詰まり | 6,000~10,000円 |
排水管洗浄 | 15,000~25,000円 |
床張替え | 30,000~80,000円 |
壁張替え | 20,000~40,000円 |
費用はあくまで目安であり、地域や業者、使用する材料によって異なります。正確な修理費用を把握するには、修理業者へ見積もり依頼しましょう。
トレイの水浸し修理に火災保険は適用される?手続きは?
トイレの水浸し被害は、修理費用が高くなりがちです。ここでは、トイレの水浸し修理に火災保険が適用されるのか、また、その手続きについても解説します。
トイレの水浸しは火災保険の「水濡れ補償」が適用になる
火災保険には「水災」と「水濡れ」の補償がありますが、トイレの浸水は「水濡れ」が適用されます。ただし、トイレの給排水管のトラブルで室内が水浸しになった場合、保険は家電や床材、壁紙の補償に適用されますが、故障した設備の修理費用はカバーされません。
また、アパートで上の階の人が水漏れや放水を起こし被害を受けた場合は、加害者の火災保険で補償されます。
トイレの水浸しが火災保険の対象となるかは、保険証書を確認するか管理会社に問い合わせましょう。
トイレの水浸しで火災保険が適用になる時の対応手順
トイレの水浸しで火災保険が適用になるときの対応手順は、以下の4ステップです。
●アパートやマンションの場合
- 管理会社へ連絡
- 他人に被害を与えた場合は謝罪
- 保険会社へ連絡
- 賠償手続き
●戸建ての場合
- 保険会社へ連絡
- 水道修理業者へ連絡(水浸し修理の見積もりを依頼)
- 賠償手続き(水浸し箇所の写真と見積もりが必要)
アパートやマンションの場合は、水浸しの原因によって費用の負担先が変わります。修理業者への依頼も、管理会社が行う場合と住人に任せられる場合とに分かれます。
一戸建ての場合は、保険会社にまずは一報を入れ、水濡れ補償が適用になるか確認しましょう。
トイレの水浸しに対応は地元の水道修理業者へお任せ!
この記事では、トイレが水浸しになった際の応急処置、原因、対処法ついて解説しました。
被害の拡大防止や水道代の上昇を防ぐためにも、まずは水浸しの根源を特定するのが重要です。原因が特定できない、重症度の高いトイレの水浸しは、すみやかにプロに相談しましょう。
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- トイレの床が水浸しになった場合、まず何をすべきですか?
-
トイレの床が水浸しになった場合、まず止水栓を閉めて水の供給を止めます。次に、床の水を拭き取りをします。また、電気を使用している場合は、電気系統を保護することも重要です。これらの対処を行うことで、二次被害を防ぐことができます。
- トイレが水浸しになる原因は何ですか?
-
トイレが水浸しになる原因には、排水管の詰まりやトイレタンク内部品の劣化があります。また、給水管の接続ナットの緩みによる水漏れも多いです。この場合、ナットを締めることで水漏れを抑えられます。
- マンションやアパートでトイレが水浸しになった場合、どのように対処すればよいですか?
-
トイレが水浸しになった場合、まずは止水栓を閉めて水の供給を止め、床を拭き取るなどの応急処置を行います。その後、管理会社に連絡し、他人に被害を与えた場合は丁寧に謝罪します。また、火災保険が適用できる場合もあるので、保険会社への相談も検討しましょう。
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