トイレの水がなくなった時どうする?封水切れを招く8つの原因と対処法
突然トイレの水がなくなる原因は、トイレつまりの他にもいろいろあります。悪臭や虫があがってきそうで、早急に対処したいですよね。
トイレの水切れは、そのままにしておくとトイレ交換の時期を早めてしまうことも。そうならないためには、できるだけ早く原因を突き止めなければなりません。
今回は、トイレタンクの水がなくなる8つの原因と対処法から、業者に修理依頼した際の料金相場まで、トイレ修理のプロが分かりやすく解説します。
トイレの水切れは自分で直せる軽度の場合もありますので、ご自身の状況に合わせて対処してみてください。
トイレの封水がなくなる8つの原因と対処法
トイレの排水管には、水でふたをして悪臭や虫の侵入を防いでいるトラップが仕掛けられており、それを封水と呼びます。
使用頻度の高いトイレは、何らかの理由で封水がなくなる現象が起こり得るものです。まずは、封水がなくなる8つの原因をまとめてみました。
封水がなくなる原因 | 自分の状況・見分け方 |
---|---|
トイレつまり | 大量の便やトイレットペーパーを流した |
タンク内の部品の劣化や故障 | タンク内の水位が高いor低い |
気圧による誘引現象 | 2階以上の建物で起こりやすい |
台風後の雨水による下水の逆流 | 台風後に便器からボコボコと音が鳴っている・異臭が漂っている |
冬期間の凍結 | 気温がマイナス1度以下で水道管が凍結している可能性 |
自己サイホン現象 | トイレの給水管・排水管の劣化で、封水が正常位な水位よりも低くなっている |
排水管の汚れ | 長年の汚れの蓄積(自力で見つけるのは困難) |
蒸発 | 長期間家を空けた時にトイレの封水が蒸発している |
封水がなくなるのは上記8つの原因がほとんどですが、「とにかく不便だから今すぐなんとかしたい…」とお困りの方は、マルキンクリーンにご相談ください。
まずは無料で出張し、状況を見てから見積もりを提示させていただきます。もちろんキャンセルもOK。最短30分でお客様のもとへ到着します!
トイレつまりが原因【大量の便やトイレットペーパーなど】
封水がなくなる原因の一つは、トイレつまりです。便やトイレットペーパーを一度に大量に流してしまうと、排水管がつまって水がなくなってしまう場合があります。
従来のトイレは1回で流す水の量が多く、多い場合で18Lも使用していましたが、近年のトイレは4L~5Lが一般的。1回で流す水の量が少ないため、たくさんのものを流すとつまりの原因になりやすい状況です。
少量のトイレつまりはラバーカップで解決
便やトイレットペーパーがトイレつまりの原因なら、ラバーカップ(通称すっぽん)が役立ちます。ラバーカップは使い方が簡単で、便器に先端を押し付けて引き上げるだけの作業です。
しかし、ラバーカップが活用できるのは、水に溶けるものが少量つまった場合に限ります。携帯電話やその他固形物がつまったときは自分で対処するのが難しく、業者に依頼するのがおすすめです。
【道具なし】重曹やクエン酸で解決
家にラバーカップがない場合もありますよね。そのようなときは、掃除でおなじみの重曹やクエン酸を利用するのも一つの対処法です。
重曹の弱アルカリ性とクエン酸の酸性の性質を組み合わせることで、トイレのあらゆるつまりの原因を除去する働きがあります。さらに詳しい内容については、以下記事をご覧ください。
タンク内の部品の劣化や故障
水がなくなる、水が止まらないなどのトラブルの原因として、トイレタンク内の部品の劣化や故障も考えられます。
タンク内には、給水管から供給される水の量を調整する「ボールタップ」という構造があります。もう一つ、トイレタンクから便器に水を運ぶ「フロートバルブ」も大事な役割を果たす部品です。
この、各構造につながっているチェーンや洗浄レバーが壊れても、便器に給水する役割であるフロートバルブが動作しなくなり、封水切れの原因になってしまいます。
>>トイレタンクの構造・仕組みとは【5分で丸わかり】故障の際の修理方法
タンク内の水位をチェック
タンク内に水がなくなる原因がある場合、まずはタンクの水位をチェックしましょう。タンク内の水位が高いか低いかによって、不具合箇所が特定できるからです。
タンク内にあるオーバーフロー管には、標準水位を示す「WL」の文字が記載されている場合があります。記載がなければ、オーバーフロー管の先端から2〜3cm下が標準水位の目安です。
そして、標準水位よりも高ければボールタップ、低ければフロートバルブに何らかの不具合が起きている可能性があります。不具合箇所の特定ができたら、その原因となっている部品の交換をすれば水漏れを解決できるはずです。
なお、タンク内の部品交換については、後ほど詳しく触れていきます。
気圧による誘引現象【2階以上の建物で起こる】
トイレの排水管は気圧に左右されており、空気圧の安定が非常に重要です。
気圧の変化が起きて、排水管内の圧力が低くなるとトイレの水が排水管に引っ張られて封水がなくなります。「誘引現象」と呼ばれるもので、2階以上の建物で起こりやすく、マンションやアパートの共同住宅に住んでいる人は注意が必要です。
通気管付の排水管を設置する
気圧によるトイレの水がなくなる現象は、通気管付の排水管を設置することで解決します。排水管のサイズを太くするのも有効で、トイレつまりが頻繁に起こる場合は対策が必要です。
とはいえ、自分で取り付けるのは難易度が高いうえに、共同住宅の場合、自分の判断だけで取り付けるわけにはいきません。
共同住宅にお住まいの人は、大家さんに相談して対策しましょう。
台風後の雨水による下水の逆流
台風が通ったあとに、便器からポコポコと音がして悪臭が漂ってしまうことがあります。これは、いわゆる下水の逆流によるもので、大量に流れ込んだ雨水が下水道管内部に押し込こまれて空気が上がってくる現象です。
雨水の力で空気を押し込む力はとても強く、戸建てのみならず2階以上のアパートやマンションでも起こる可能性があります。
「水のう」を置くと逆流を抑えられる
水のうとは、ビニール袋に水を入れて便器に置くことで、逆流による悪臭を防ぐ応急処置です。
水のうの作り方
- 45L程度のゴミ袋を二重にし、ビニール袋の半分ぐらいまで水を入れて口をきつく縛る
- 作った水のうを便器の中に入れる
上記は、災害時にも役立つ方法で、玄関に浸水してきたときにも活用できるので、覚えておくと便利です。
冬期間の凍結
冬期間は寒さが原因で、水道管の凍結や排泄物の硬化が起きやすくなります。そうなると、便器からスムーズに水を流せなくなり、トイレつまりの原因につながるのです。
朝起きたら突然トイレの水が流れなくなると、どうしていいのか焦ってしまうことも少なくありません。
凍結は気温が上がるまで待つのが無難
凍結は気温が上がれば解消するので、故障とは違います。故障と思い込んで業者をすぐに呼んでしまう人もいますが、落ち着いて対処しましょう。
もし、急いで凍結を解消したいときは、凍った配管をドレイヤーで温める方法があります。コンセントが届く位置に配管があれば有効です。
一方、配管にタオルをぐるぐる巻いて、50℃程度のお湯をかける方法もあります。しかし、場合によっては配管を傷める恐れがあるので、急を要する以外はおすすめできません。
自己サイホン現象
自己サイホン現象とは、一度にたくさんの水を流すとサイホン作用により封水の水も一緒に引っ張られてしまう現象です。
自己サイホン現象は、トイレの給水管や排水管の劣化で起こることがあります。まれに、設計上のミスで不具合が生じる場合も。どちらにしても、自己サイホン現象が続く場合は、業者に相談するのが解決の近道です。
排水管の汚れ
使用頻度の高いトイレは、長年の汚れが排水管にこびり付いてトイレつまりを引き起こす場合があります。
トイレ排水管は細いうえに、下に延びて上へ湾曲するS字構造です。そもそも汚れやものが溜まりやすいといえます。
汚れや不純物が蓄積されると水の流れが悪くなり、封水切れが起きる要因になり兼ねません。
排水管クリーニングで解決
排水管は、重曹や酢など自宅にあるもので掃除することができます。
重曹と酢を使ったクリーニング手順は以下のとおりです。
準備するもの
- ゴム手袋
- 床が汚れないように雑巾を敷く
- 重曹150g・酢300g
- 湯(50℃目安)
クリーニング手順
- 重曹を便器に入れる
- 酢を便器に入れる
- お湯を便器の半分ほど注ぐ
- 約1時間放置
- レバーを回して水が流れるか確認する
※酢の匂いが嫌いな人はクエン酸でも代用可能
※トイレ用の専用薬剤を使用しても効果的です
上記の方法はあくまでも応急処置になります。新築してから10年以上経っている家の排水管は、業者に依頼して排水管クリーニングをしてもらうのがおすすめです。
マルキンクリーンは、排水管クリーニングも承っています。経年劣化や故障による交換も可能ですので、まずはお気軽にお問合せください。
>>【無料出張・見積もり】マルキンクリーンに排水管の状態を見てもらう
蒸発【長期間家を空けた時に起こりやすい】
蒸し暑くなる夏季に、長期間留守にしたときに起こりやすいのは封水の蒸発です。封水はトイレを利用しないと、少しずつ蒸発していきます。
トイレを毎日利用している場合は蒸発しませんが、猛暑が続く時期に旅行や帰省などでトイレを利用しないと、封水切れを招く可能性はあるでしょう。
コップ1杯の水を便器に流す
蒸発による封水切れは、トイレを流した後にコップ1杯の水を便器に足せば対処できます。
トイレの水が蒸発した場合は故障ではないので、慌てず対処しましょう。
なお、夏の暑い日に長期間家を空ける際は、封水に水を追加するだけでも対策になります。
トイレタンクに水がない!考えられる原因と対処法
封水切れは起きていないけれど、トイレタンクの水がなくなっている場合もありますよね。
トイレタンクの水切れはどのようなときに起きるのか、考えられる3つの原因と対処法をお伝えします。
ボールタップや浮き球の不具合
ボールタップは先端に浮き球が付いており、それらが連動することで給水管から水がタンク内に運ばれてきます。
どちらか一方が故障してしまった場合、給水管から水が給水できなくなり、タンク内で水切れを起こす可能性が高いです。
劣化した部品の交換をすれば解決
浮き球付のボールタップをまるっと交換することでタンク内の水切れは対処できます。浮き球に亀裂が入るなどの不具合が生じているときは、浮き球だけを交換することも可能です。
せっかく、自分で交換してみたものの封水切れが直っていない場合も。素人では判断できないトラブルの原因箇所が他にもあるかもしれません。
給水管の汚れ
トイレタンク内の水は給水管を通って運ばれてきます。給水管の中には「ストレーナー」と呼ばれるフィルターが設置されており、ゴミがタンク内に運ばれないようにブロックする役割を果たしているのです。
このストレーナが劣化したり汚れがひどくなったりすると、水がスムーズに供給されません。
ストレーナーを交換する
給水管の汚れは、トイレタンクにつながっている給水管の根元にあるストレーナーを掃除し、パッキンを交換すると対処できます。
部品の特定は、トイレの品番で調べるのがスムーズで、部品はトイレメーカーやホームセンター、インターネットなどで入手できます。ストレーナーだけなら300円~500円、ストレーナー付ホースなら4,000円~6,000円程度です。
作業自体は比較的簡単なので、修理に不慣れな人でも対処できるでしょう。
ストレーナー交換で準備するもの
- 床に敷く雑巾
- 新しいパッキン
- ゴム手袋
- 歯ブラシ
- ウォーターポンププライヤー
交換手順
- 水道の元栓を閉める
- 便器につながっている止水栓の根元のナットをウォーターポンププライヤーを使用して反時計回りに回す
- ストレーナーと、ストレーナーの左右のパッキンを取り出す
- 取り出したストレーナーを歯ブラシなどで掃除する
- 新しいパッキンを取り付ける
- 元の状態に戻す
- トイレレバーを回して給水されるか確認する
ストレーナーの掃除やパッキンの交換方法は、トイレの説明書にも記載してあります。
トイレの水切れの特定ができない時は業者への依頼を
トイレの水切れ原因はさまざま。原因の特定や対処法選びが難しい人も多いでしょう。
トイレの修理は、不具合箇所によって細かい作業が伴うため、手先の器用さや特殊工具が必要です。
万が一、自分でトライして悪化させてしまった場合、余計な費用がかかることも。特に、10年以上前のトイレは、不具合箇所が一つとは限りません。点検やメンテナンスも含めて、業者に依頼するのも一つの対処法です。
自分で直せる対処法をお伝えしましたが、原因箇所が分からない時もあるはずです。
ちょっと様子見をしようと思いがちですが、時間経過と共にトラブルがひどくなることも。原因の特定をするための行動は、早めに起こすのがおすすめです。
トイレの水切れを業者に依頼する際の料金相場
トイレの水切れで業者に修理依頼をする際は、料金相場を把握しておくのがおすすめです。業者によって料金体系は異なり、県外の業者だと高額な出張料金がかかる場合も。
トイレの修理料金は一般的な内訳は以下のとおりです。
- 料金=基本料金+作業料+部品代
水切れが軽度(ラバーカップなど) | 4,000円~8,000円 |
---|---|
ローポンプ使用 | 7,000円~15,000円 |
高圧洗浄機使用 | 8,000円~30,000円 |
洋式トイレ脱着 | 30,000円~50,000円 |
ボールタップの交換 | 8,000円~10,000円 |
ゴムフロート交換 | 8,000円~10,000円 |
チェーン交換や点検のみ | 4,000円~6,000円 |
業者によって夜間・早朝の割増料金がかかります。出張料金はほとんどの場合かかりますが、遠方から呼ぶと高速代を含んだ料金が加算されることもあるので注意しましょう。
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さらに、ご相談から出張見積もりも無料で対応します。「原因がよく分からないから一度見てほしい…」「詳しく見積もりを説明してくれる業者がいい」といった方は、ぜひマルキンクリーンにご相談ください。
トイレの水がなくならないようにする3つの予防策
トイレが通常どおり使えるようになったら、もう水切れは起こしたくないですよね。日ごろどのようなことに注意したらいいのか、予防策を3つお伝えします。
一度に大量のものを流さない
近年のトイレは節水仕様になっているので、一度に大量のものを流すとつまりやすいです。
トイレのレバーやトイレリモコンの流すボタンを見ると、「大」「小」分かれていますよね。大は大便用、小は小便用の洗浄時に使用しますが、これは流す水量が調節されているということです。一度に大量のものを流すときは、「小」ではなく、「大」で数回に分けて洗浄するのが大切です。
こまめな掃除を心がける
トイレの便器を毎日掃除する人でも、配管や排水管・給水管まで小まめに掃除する人は少ないのではないでしょうか。
トイレは使用頻度が高く、特に家族の人数が多ければ、それだけ目に見えない部分も汚れています。自分で定期的に配管クリーニングをするか、できれば、数年に一度業者に依頼してきれいにするのがおすすめです。
不具合が起きたときに放置しない
封水切れやトイレタンク内の水が減っている場合、すぐに対処することも大切です。しばらく放置してしまうと、状況が悪化するばかりか別の場所への影響も起こり得ます。
業者に依頼すると高い費用がかかるとためらっていると、修理費用がかさむ恐れがあるので、早めに対処しましょう。
トイレの水がなくなって自分で対処できない時は
今回は、トイレの水がなくなる原因や対処法を詳しくお伝えしてきました。トイレの水切れは悪臭や虫が上がってくる原因にもなり兼ねないので、できるだけ早急に対処したいもの。
とはいえ、自分で部品を購入してから直せなかった場合、費用がかさんでしまうので注意が必要です。もし、原因が特定できないときや、自分で直す自信がないときはプロに任せるのがおすすめ。
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