トイレのオーバーフロー管(サイフォン管)が折れたらどうする?対処法・応急処置を徹底解説

トイレの「オーバーフロー管(サイフォン管)」が折れた場合の応急処置と対処法をご紹介します。

オーバーフロー管はタンク内の大事なパーツでありながら意外に折れやすく、業者への依頼も多い箇所です。この記事では、普段目にすることのないオーバーフロー管がタンク内でどのような役割を担っているのか、折れるとどんなトラブルが起きるのかまで丁寧に解説していきます。

ご自分での交換方法や、業者に依頼した場合の費用などお役立ち情報満載ですので、ぜひ最後までご覧ください。

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トイレのオーバーフロー管が折れたときの応急処置

止水栓

トイレタンク内のオーバーフロー管が折れると、便器に一気に水が流れ出ます。オーバーフロー管が折れた際は、あわてずに次のことをして、落ち着くところから始めましょう。

  • トイレの止水栓を閉める
  • バケツで水を流す

それぞれについて、説明します。

1.トイレの止水栓を閉める

オーバーフロー管が折れたまま放置すると、タンクの水が減り続け、それを補うように給水し続けてしまいます。まずは、トイレの止水栓を閉めて給水を止めましょう。

水が流れ続けると、水道料金がどんどん加算される点も心配です。また、水が流れていると不安になって、冷静に判断できないかもしれません。水を止めて、修理をどうするか、冷静に検討しましょう。

トイレ止水栓の形状は、次の3種類です。

  • ハンドル式
  • 内ネジ式
  • 外ネジ式

ネジ式タイプは、マイナスドライバーが必要です。いずれのタイプも時計回りに回すと給水が止まります。しかし、長期間、止水栓を使っていないために、固くなって動きにくくなっている場合は、無理に動かすと給水管が壊れてしまうかもしれません。

動かない場合は、水道の元栓を閉めてすぐに水道修理業者に連絡しましょう。元栓を閉めると、トイレ以外の場所の水も止まってしまうので、不便です。

2.バケツで水を流す

止水栓を閉めるとタンクから水を流せなくなるので、バケツを用意しておき、用を足した際はこれで水を流します。

少しの間なら、数回水を流さなくてもと思う方もいらっしゃるかもしれません。しかし、尿を放置すると尿石になるので、面倒でもバケツで水を流すようにしましょう。

バケツの大きさは7リットル前後のサイズがおすすめです。あまり大きいと、便器に水を注ぐとき持ち上げられません。

トイレのオーバーフロー管とは

トイレのオーバーフロー管は、タンク内の細長い管です。タンク内の標準水位を示すマーク(ほとんどの場合WLと記載)があり、トイレタンク内の水が標準水位より高くなって水が溢れないために設置されています。

タンク内の水位を調節するトイレのオーバーフロー管が折れると、どのような問題があるのでしょうか。トラブルの原因と対処法を理解するために、オーバーフロー管について解説します。

まずは、トイレが流れる仕組みを説明し、その中でどのような役割を担っているのかを理解していきましょう。

トイレが流れる仕組み

トイレタンクの構造図

上図は、タンク内部です。名前を知っておくと、トラブルの原因をネットで調べる際に役立ちます。

  1. レバーを操作する
  2. フロートバルブ(ゴムフロート)が持ち上がる
  3. 排水弁から水が便器に流れる
  4. タンク内の水位が下がる
  5. ボールタップとアームで繋がった浮き球が下がる
  6. 浮き球が下がると、ボールタップの弁が開く
  7. ボールタップの弁から水が供給される
  8. 水位が元の位置になる
  9. 浮き球の位置が元に戻る
  10. ボールタップの弁が閉じる
  11. フロートバルブが排水弁を塞ぐ

以上のように、タンク内の部品が正常に動いているときは、オーバーフローは特に何もしません。

オーバーフロー管の役割

オーバーフロー管が活躍するのは、タンク内の部品が正常に動かなくなったときです。

例えば、フロートバルブが故障して、タンク内の水位が上がり、タンクから水があふれそうになったら、オーバーフロー管に流れ込んで無駄な水を排出します。

あふれそうな水に対応するため、液体があふれるという意味のoverflowから、オーバーフロー管と名付けられました。

サイフォン管とはどう違う?

サイフォン管は、オーバーフロー管の別称です。お店によっては、サイフォン管という名前で、オーバーフロー管の交換部品を販売しているので、覚えておきましょう。

ただし、場合によっては、サイフォン管はフロートバルブとオーバーフロー管が一体化したものを指すこともあります。

折れたオーバーフロー管を購入するとき、どちらなのか不安な方は、取り外したオーバーフロー管をホームセンターに持ち込んで購入すると間違いがありません。

トイレのオーバーフロー管が折れた原因

トイレのオーバーフロー管が折れる原因は、概ね以下の4つが考えられます。

  • オーバーフロー管が劣化して折れた
  • トイレタンク内の掃除で誤って折ってしまった
  • タンク内に入れたペットボトルに当たって折れた
  • フロートバルブ交換時にうっかり折ってしまった

それぞれについて、説明していきます。

オーバーフロー管が劣化して折れた

樹脂製のオーバーフロー管が、常時、水中にあると劣化しやすくなります。劣化して脆い状態にあるオーバーフロー管は、いつ壊れていてもおかしくない状態です。

タンクレバーを操作して水を流すと、水の流れが劣化したオーバーフロー管に圧力をかけて、折れてしまうことがあります。

トイレタンク内の掃除で誤って折ってしまった

トイレタンク内は、カビが発生しやすいので、黒くなったり、ぬるぬるになったりするので掃除が必須です。

しかし、部品をゴシゴシと洗っていると、オーバーフロー管に余計な力が加わって折れてしまうことがあります。特に劣化していると、少し力を入れただけで折れてしまうので注意が必要です。

タンク内に入れたペットボトルに当たって折れた

タンク内に節水のためにペットボトルを入れている方は、注意が必要です。水の入ったペットボトルは重さもあり、硬いのでオーバーフロー管にうっかり当たると、折れてしまいます。

タンク内に節水のためにペットボトルを入れると、水流が減り、トイレつまりの原因にもなるので、おすすめできません。タンク内に余計なものを入れないようにしましょう。

フロートバルブ交換時にうっかり折ってしまった

フロートバルブ(ゴムフロート)は、劣化するとタンクの底から水漏れが始まります。交換は比較的簡単なので、ご自分でする方も少なくありません。

交換そのものは簡単ですが、底に設置されているフロートバルブを交換するときに、オーバーフロー管に手や腕が当たって衝撃を与えてしまうことが。

フロートバルブだけではなく、その他の部品交換のときも、オーバーフロー管に力を加えないよう注意しましょう。

トイレオーバーフロー管が折れたらどうなる

トイレタンク内のオーバーフロー管が折れると、以下のようなトラブルが生じます。

  • トレイのレバーを回しても水が流れない
  • 水が流れ続ける

ポキッと折れたときだけではなく、ヒビが入っただけでも上記のようなトラブルが起きます。トラブルがあったら、タンク内のオーバーフロー管が折れてなくても、ヒビがないか確認してください。

トイレのオーバーフロー管の修理は可能

トイレ修理

トイレのオーバーフロー管の交換は、道具が揃えば、ご自分でもできます。ここでは、オーバーフロー管の選び方と交換の手順を説明します。

新しいオーバーフロー管の選び方

オーバーフロー管は、メーカーや型番に関係なく、サイズとタンクの種類で選べます。

まず、タンクの種類は、以下の2種類です。

  • 密結タイプ
  • 隅付けタイプ

密結タイプは、タンクが直接便器に乗って接続しているタイプです。

タンクの種類を確認したら、次に排水口のサイズを確認します。排水口のサイズは38㎜と51㎜の2種類です。

交換する手順

以下のものを用意してください。

  • モンキーレンチ
  • ウォーターポンププライヤー
  • 新しいオーバーフロー管
  • ぞうきん

用意ができたら、以下の手順でオーバーフロー管を交換していきましょう。

  1. 止水栓を締めて給水を止める
  2. タンクを取り外すために、レバーを操作してタンクの水を抜いてタンクを空にする
  3. タンクと給水管を接続しているナットをモンキーレンチでゆるめて外す
  4. タンクを取り外す
  5. ウォーターポンププライヤーでオーバーフロー管をタンクの底から取り外す
  6. 新しいオーバーフロー管を設置し、ウォーターポンププライヤーで根元に取り付ける
  7. タンクを設置する
  8. タンクと給水管を接続するナットを閉める
  9. タンク内の鎖の長さを調節して、フロートバルブが正常に動くようにする
  10. 止水栓を開けて動作確認する

水を流して、フロートバルブが正常に動かない場合は、鎖の長さを再度調整してください。

交換する際の注意点

トイレタンクを取り外す際に落とさないようにしましょう。タンクは陶器でできているので、落とすと割れます。タンクの交換は、10万円以上かかるので慎重にしましょう。

取り外す前にタンクの置き場所を用意しておくと安心です。バスタオルを敷いた上にそっとのせて作業してください。

タンクと給水管を接続する際に、ナットを強く締めすぎるとタンクが割れるので注意が必要です。

オーバーフロー管の交換を業者依頼した際の費用相場

オーバーフロー管の交換は、タンクの着脱をしなくてはならないため、慣れていない方には重労働です。うっかりタンクを落として壊してしまうというリスクがあります。

ここでは、業者に依頼したらどのくらいの費用が必要なのかを解説します。

タンク内部品の交換・調整(タンクの脱着なし) 8,000円~15,000円
タンク内部品の交換・調整(タンク脱着あり) 13,000円〜35000円

業者によって、基本料金、出張費、深夜・早朝・休日の割増料金等が上乗せされるので、作業を始める前に見積もりをしてもらいましょう。

業者の中には、高額な料金を請求する悪徳業者も存在するので、信頼できる業者を選ぶようにしてください。地域密着型で地元でも評判のいい業者がおすすめです。お住まいのエリアで水道局指定工事店に指定されている業者なら信頼できるでしょう。

業者選びに迷っている宮城・福島エリアにお住まいの方は、『マルキンクリーン』にご相談ください。

賃貸でトイレのオーバーフロー管が折れたら

大家さんに電話

賃貸住宅にお住まいで、オーバーフロー管が折れた場合の対応方法をご紹介します。勝手に修理業者を手配すると、修理料金を払ってもらえないかもしれないので、適切に対応してください。

1.応急処置をする

水が溢れないように、止水栓を閉めておきましょう。水を止めて落ち着いたら、賃貸契約書を取り出して、設備にトラブルがあった場合の取り決めを確認してください。

特約がない場合は、大家さんが修理代を支払ってくれることがほとんどです。ただし、入居者が謝って壊してしまった場合を除きます。

2.管理会社や大家さんに連絡する

管理会社、または大家さんに連絡します。(トラブルがあった際に連絡する場所は、ほとんどの場合、賃貸契約書に記載されています)

オーバーフロー管が折れて、水が止まらない状態だということを伝えましょう。緊急性のある点を強調して、すぐに修理業者を手配してもらってください。

 トイレのオーバーフロー管が折れたら…

トイレのオーバーフロー管が折れた際の応急処置と対処法を解説しました。

オーバーフロー管は、ご自分でも交換できますが、設置方法が悪いと水漏れなどのトラブルが起きてしまうので、注意が必要です。少しでも不安のある方は、ぜひ『マルキンクリーン』にご相談ください。

マルキンクリーンは宮城・福島エリアを対応エリアにする、地域密着型の水道修理業者です。対応エリアなら、ご連絡いただいてから最短30分で伺えます。24時間年中無休で運営しており、休日や深夜も割増料金は一切発生しません。見積もり無料ですので、まずはお気軽にご相談ください。

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FAQトイレのオーバーフロー管が折れた際によくある質問
トイレのオーバーフロー管が折れたらどうなる?
以下のようなトラブルが起きます。 ・トレイのレバーを回しても水が流れない ・水が流れ続ける 折れなくても、ヒビは入っただけで上記のようなトラブルが発生します。
トイレのオーバーフロー管が折れたときの応急処置は?
トイレの止水栓を閉めて、水の供給を止めます。 トイレを使用した際は、バケツの水を流して対処しましょう。
トイレのオーバーフロー管の交換費用はいくら?
オーバーフロー管は、部品代は5000円以内で購入できます。ご自分で交換できれば部品代だけです。 しかし、タンクの脱着が必要な難易度の高い作業なので、失敗するとタンクの交換などに高額な費用がかかります。そのため、業者への依頼がおすすめです。 業者に依頼すると13,000円〜35000円が作業の費用相場です。業者によっては、基本料金や出張費が加算されます。必ず、見積もりをしてもらって、料金に納得してから依頼しましょう。

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