トイレつまりが自然に直る時の条件、直らない場合の対処
トイレつまりのトラブルが起きると、焦ってすぐに対処したくなる人が多いのではないでしょうか。しかし、トイレつまりの原因はさまざま。自己解決しようとするとかえって状況を悪化させてしまうことが多いため、冷静な判断が必要です。
そこで、今回は、トイレつまりが自然に直る時の条件や、直らない場合の対処法を詳しく解説します。トイレつまりでやってはいけないNG行為や、未然に防ぐ方法も必見です。「トイレつまりで困っている」、「できるだけ早く解決したい」という人は、ぜひ参考にしてください。
トイレつまりが自然に直る条件は3つ
結論からお伝えすると、トイレのつまりは自然に直ることもあります。とはいえ、突然トイレの水位が上がってきたら、焦って「直ぐに業者を呼ばなければ!」と思う人が多いでしょう。
ただ、業者を呼ぶと出張費や点検費用などがかかるうえに、案外簡単に自分で修理・対処できるケースも少なくありません。
そこで、この章では、トイレつまりが自然に直る条件を3つお伝えします。ぜひ、慌てずに対処しましょう。
トイレペーパーがつまった時
トイレットペーパーがつまりの原因なら、放置していても問題ない場合があります。
そもそも、トイレットペーパーは水で流すことを前提に製造されているため、長くても1時間程度で小さくなって水に溶けていきます。
他にも、水に流せるお掃除シートやティッシュペーパーなどの製品も同様です。ただし、お掃除シートはトイレットペーパーに比べて紙質が硬いため、溶けるまで半日以上かかる場合もあります。
水位が上がってくると焦りますが、これらが原因のトイレつまりは、今にも溢れるような水量でなければしばらく様子を見てみてもいいでしょう。
排泄物や嘔吐物がつまった時
便がトイレのつまりの原因になるケースもあります。排泄物は、前日食べたモノや体調によって大きさや量、硬さなどが異なるため、排泄物によってはトイレつまりの原因になってしまうこともあるのです。
他にも、食べ残しや嘔吐物などをトイレに流してしまった時には注意する必要があります。
排泄物や嘔吐物が原因の場合も、しばらくするとトイレつまりが解消する場合があります。しばらく様子を見てみてもいいでしょう。
つまったものが少量の時
上記で紹介したものがトイレつまりの原因だったとしても、大量につまってしまうと自然に直らない場合もあります。
特にトイレ掃除の際、水に流せるシートやティッシュを大量に使ってしまった場合は要注意です。
もし、「しばらく経っても正常な水位に戻らない」、「ずっと水位が下がったまま」であれば、自然に直る可能性は低く、業者に修理依頼する必要があります。
自然に直るまでの時間|待っていられない時は?
トイレつまりが起きた時、自然に直るまでの時間は30分〜1時間程度が目安です。2〜3時間かかるケースもありますが、それ以上経っても変化がなければ、何かしら対処することをおすすめします。
また、来客などですぐにでもトイレのつまりを治したい場合もあるでしょう。
そのような場面では、自宅にある道具が役立ちます。自力で対処できるかどうか試してみましょう。
トイレつまりでまず試してほしいこと
トイレつまりは、安全性と確実性を考えれば業者に頼むのが安心です。
しかし、身近な道具でなんとかしてみたい場合は、以下の対処法を試してみましょう。
ラバーカップを使用
ラバーカップは、トイレつまりをはじめ排水のつまり解消といえばこれ、というほどの便利道具です。別名「すっぽん」とも呼ばれます。
使い方は簡単で、トイレの排水口にラバーカップの先端を押し付けた後に引き上げるだけの作業になります。
ここでは、洋式便器のつまりを解消するラバーカップの使い方の手順を以下に紹介しますので、もしご自宅に1本常備していれば試してみましょう。
- ラバーカップの先端を引き出す
- トイレの水位が低い時は、バケツを利用して足し水・湯をする
- カップを排水口に押し当てる(※カップ全体が水に浸かっているのがポイント)
- カップをゆっくりと押し込んだら素早く引く(水圧を利用して異物を動かす)
- つまりが解消されなければ何度か繰り返す
- 通常の水位まで戻ったら確認のため水を流す
トイレつまりが取れると、「ゴホッ」という音と共に水が引いてくるので、水の水位が戻るまで、何回か繰り返す必要があります。
ただし、ラバーカップが使用できるのは、トイレに水がある場合です。まったく水がない状態では、使えないので注意しましょう。
ラバーカップ(すっぽん)について、さらに詳しい情報を知りたい方は、下記の記事も参考にしてみてください。
食器用液体洗剤を使用する
トイレのつまりは、便が原因の時は食器用液体洗剤を使用するのが有効です。中性洗剤はタンパク質を除去してくれる性質があるため、便などのつまりを素早く解消してくれます。
洗剤を使ってトイレのつまりを取る手順は以下の通りです。
- 食器用洗剤を100ml目安でトイレの排水口に投入する
- 50~60℃程度のぬるま湯を便器に注いで20~30分放置
- 水位が下がってきたらぬるま湯を足す
- つまりが取れたら念のために水を流す
通常どおり水が流れたら成功です。
上記を試してもトイレつまりが直らない時や、わざわざ道具を買うのが面倒という方は、より身近な道具で試してみましょう。以下を参考にしてみてください。
裏技①:ラップを使用
トイレつまりは、電子レンジを使用する時のラップを利用する裏技も一つの方法です。
水圧を利用する方法で、自宅にラバーカップがない人におすすめです。
手順は、ラップをトイレの便座にフタをするように巻いた後、ラップの中央部分に手で圧をかけていきます。
作業がスムーズにいくポイントは、もったいないと思わずラップを10層くらい巻くことです。
そうすることで、トイレの水位が正常に戻る場合があります。
裏技②:ビニール袋を使用
トイレのつまりを治すには、ビニール袋を使用する裏技もあります。ラバーカップやトイレ用ブラシの代用になり、効果の期待できる方法です。
用意するものは、「数枚のビニール袋」と「ゴム手袋」のみ。トイレつまりを治す手順は以下になります。
- 手にゴム手袋をはめる
- ゴム手袋の上にビニール袋を数枚重ねる
- ビニール袋を重ねた手をトイレの排水口に出し入れする
- トイレの水位が通常に戻ったら念のために水を流す
これで通常どおり水が流れたら成功です。
このように、トイレットペーパーやお掃除シート、ティッシュペーパーなどのつまりは、軽症であれば自己解決できます。
裏技③:重曹とクエン酸を使用
最後に紹介する裏技は、重曹とお酢を使用して最後にお湯で流す方法です。
普段からナチュラル洗剤を使用している、中性洗剤をトイレに流したくない人におすすめします。
用意するものは、以下の通りです。
- 重曹:50ml
- クエン酸:100ml
- 50~60℃度程度のぬるま湯
- 計り
トイレつまりを治す手順は次のようになります。
- トイレの排水口に重曹を50ml投入
- クエン酸を100ml投入
- ぬるま湯を注ぐ(目安はトイレの排水口かぶる程度)
- 1時間程度放置
- トイレのレバーもしくはスイッチで水を流す
※必ず換気しながら作業しましょう。
水で流せるものや排泄物が原因のつまりには効果的な方法の一つです。
上記の道具や洗剤などが自宅にない時は、下記の記事もぜひ参考にしてみてください。
トイレつまり自然に直らないケース
トイレつまりの原因はさまざまで、放置していても自然に直らない場合があります。
このような時は、自己解決しようとすると後で余計な費用がかかってしまうことになりかねないので、注意が必要です。
スマホや携帯など固形物がつまった時
トイレの掃除用具や、ポケットにしまっていたスマホ・携帯をうっかりトイレに流してしまった、そんな経験はありませんか。
固形物をトイレに流してしまった時は、自然に直ることはありません。
運よく流したものが排水口のすぐ近くにあれば、ゴム手袋を使用して取り出せる可能性あります。
しかし、固形物を便器に落とした後、反射的に水を流してしまい、手の届かない排水口の奥にやってしまうことが多いでしょう。
紙おむつや生理用品などがつまった時
紙おむつや生理用品などがつまった時も、自然に治ったり自己解決したりするのは難しいです。
吸収力のある製品は、水を吸うと数倍も膨れ上がってしまいます。そのようになった製品が排水口の奥に入り込んでしまったら、完全に排水管を塞いでしまい、自分では対処できなくなります。
万が一、つまりの原因となっている製品が少しでも確認できれば、ゴム手袋やトイレ用ブラシなどを使って取れるかもしれません。
しかし、固形物が排水口に流れてしまった場合は、緊急を要する可能性が高いです。
やってはいけないNG行為
費用を抑えるために「業者へは依頼したくない」、「普段からDIYしているから自己解決できる」などと考えている人もいるでしょう。
しかし、トイレつまりにはやってはいけないNG行為があります。特に、階下への影響を与えかねないマンションやアパートにお住まいの方は気をつけてください。
水を繰り返し流す
うっかりやってしまいがちなのが、水を繰り返し流してしまう行為です。基本的に、トイレつまりを起こしている時に水を何度も流してしまうと、状況をますます悪化させてしまいます。
マンションやアパートなどにお住まいの人は、たった一度の水漏れでも、階下への影響も含め高額な費用負担が必要になる可能性も。
どうしても水の流れを確認したい時は、バケツで水を運び少しずつ流すのが安全です。
無理やりつまりを直そうとする
異物を取り除きたいあまり、ブラシなどで無理やり取り出そうとするのは絶対に避けたい行為です。つまった異物がさらに奥に入り込んでしまえば、便器から汚水が溢れてくる可能性があります。
そうなると、本来必要のなかった余計な費用がかかってしまうことも。業者に依頼すると高い費用がかかると思われがちですが、安全性と確実性を考えるとプロに任せた方が良い場合が多々あります。
トイレつまりの原因を探る
トイレつまりが起きたら、まずは冷静に原因を探ることが優先です。ここまでお伝えした通り、トイレつまりの原因はさまざまあり、原因によって自己解決できるものとできないものに分かれます。
しかも、自然に直るのは「軽いつまりの時」です。しばらく放置しても正常な水位に戻らない、原因が分からないといった場合は、速やかに業者に相談しましょう。
トイレつまりの原因や対策についてさらに詳しい情報を知りたい方は、下記の記事も参考にしてみてください。
トイレつまりを未然に防ぐ方法
トイレつまりには前兆や未然に防ぐ方法はないのでしょうか。突然起こったかのように思われるトラブルでも、つまりを引き起こす原因が蓄積されている可能性があります。
では実際に、普段どんなことに気をつければいいのか、大ごとになる前に対策を知っておきましょう。
トイレットペーパーを大量に使用しない
トイレットペーパーを大量に使用したい場合は、何回かに分けて水を流すように心掛けましょう。
無意識のうちにやっている人も多いかもしれませんが、ぐるぐるとトイレットペーパーを手に巻いて使っている人はいませんか。
一度の利用で大量のトイレットペーパーを使うと、トイレつまりのリスクが高くなってしまいます。
シャワートイレを使うことでもトイレットペーパーを使う量を減らせるので、ぜひ意識してみてください。
過度な節水をしない
節水を意識するあまり、水を流す量が少ない場合も注意が必要です。特に、近年のトイレは節水型トイレが主流となっており、1回の使用で3.8Lしか水を使わないこともあります。ちなみに20年前は、多くて18Lも使用していました。
そう考えると、昔に比べて6倍以上も節水になっているため、排泄物やトイレットペーパーの量によっては、そもそも流水が足りない場合もあるでしょう。
このような背景から、節水し過ぎるのも問題です。排泄物やトイレットペーパーなどの量によっては、2、3回流すようにしましょう。
こまめに掃除して排泄物を残さない
普段から使用頻度が高いトイレは、数日掃除していないだけでも汚れます。特に便器の黄ばみが蓄積されると、一回の掃除では取れない場合も多いです。
これは強アルカリ性の「尿石」という汚れで、トイレ用洗剤では落としきれません。さらに汚れが広がるとトイレつまりの原因につながります。
トイレ掃除はこまめに行い、汚れを蓄積させないことが大切です。
トイレつまりを不安なく解消するには!
トイレつまりが自然に直る条件や直らない場合の対処法をお伝えしました。
トイレつまりの原因はさまざまですが、水に流せる異物や排泄物がつまりの原因で、しかも少量の時は自然につまりが直る可能性があります。
しかし、固形物や吸収力の高い異物は自己解決するのは難しいのが現状です。加えて、マンションやアパートなどにお住いの方は、階下への水漏れの恐れもあります。
トイレのつまりのトラブルは、できるだけ状況が悪化しないうちに専門業者に相談した方が、実は修理費用を抑えられる場合が多いのです。
『マルキンクリーン』でも、トイレにまつわるトラブルの相談を24時間年中無休で受け付けており、最短30分で駆けつけます。出張費や見積もりは無料です。
トイレつまりにも対応していますので、どうぞお気軽にご相談ください。