寒波対策パーフェクトガイド！家庭でできる万全の備え【凍結は路面だけじゃない！】

寒波による主な影響として「路面凍結」がありますが、凍結するのは路面だけではありません。特に東北地方においては、水道凍結も大きな問題となります。

そこで今回の記事では、家庭で取り組みたい「寒波前の凍結対策」について徹底解説。

寒波の被害を減らせるよう、冷え込む前に万全の対策を整えておきましょう！

【寒波対策の重要性】水道管・給湯器凍結による生活への影響

寒波が到来すると、気温が急激に下がり、水道管や給湯器が凍結するリスクが高まります。特別寒い地域に住んでいなくても、突然の冷え込みによって凍結被害が発生することは珍しくありません。

水道管が凍結すると、生活に大きな影響を与える以下3つの問題が発生します。

• 水が使えない
• お湯が出ない
• 水道管が破損・破裂するリスクも

それぞれについて解説します。

水が使えない

水道管が凍結すると、最も直接的な影響は「水が出なくなる」ことです。キッチンや洗面所、お風呂だけでなく、トイレの水も流れなくなるため、日常生活に支障をきたします。

特にトイレが使用できなくなると衛生面の問題も生じ、生活の不便さが一層増します。水を出そうとしても、凍結した水が管を塞いでしまい、新たな水が流れ込めず、状況は悪化します。

また、配管の仕組みによっては、お湯の供給も同時にストップすることがあり、給湯設備の使用も困難になります。

お湯が出ない

給湯器が凍結すると、たとえ水道の水が流れていても、お湯を使用できなくなります。寒い時期にお湯が出ないと、お風呂に入れないばかりか、食器洗いや手洗いも困難になります。

特に小さな子どもや高齢者がいる家庭では、湯を使えないことが健康面でも影響を及ぼします。また、給湯器の内部で水が凍結すると、部品が破損する可能性があり、修理や交換が必要になることもあります。

水道管が破損・破裂するリスクも

水道管が凍結すると、最悪の場合、膨張した氷が管を押し広げ、破裂してしまうことがあります。水道管が破裂すると、解凍後に大量の水漏れが発生し、住宅の床や壁が水浸しになることもあります。

これにより、水道料金の増加や修理費用の発生など、経済的な負担も大きくなります。特に築年数が古い住宅では、老朽化した配管が脆くなっているため、寒波の影響を受けやすいです。

これらの影響を防ぐためには、寒波が来る前に適切な対策を講じることが不可欠です。

寒波前に対策すべき家の凍結箇所【家庭での備えを！】

寒波が到来する前に、家の中で特に凍結しやすい箇所を把握し、適切な対策を取ることが重要です。たとえば以下のような個所が挙げられます。

• 水道管まわり：給水管、立水栓・蛇口、排水パイプetc.
• 各種住宅設備：給湯器、洗濯機、エアコン、雨どいetc.
• 車関係：車のウィンドウ、駐車場・路面etc.

上記のように、水道管や給湯器だけでなく、屋外の蛇口や排水パイプ、さらに車関係の設備も凍結する可能性があります。

以下では、家庭で事前に備えておくべき凍結対策箇所について解説します。

水道管・給水管

寒波時に最も凍結しやすいのが水道管や給水管です。特に屋外に露出している配管や、北側の壁に面している水道管は凍結のリスクが高まります。

水道管が凍結すると、水が流れなくなるだけでなく、膨張した氷によって管が破裂する可能性もあります。保温材や断熱材を巻きつけることで、低温から水道管を守ることが重要です。

立水栓・屋外の蛇口

屋外に設置されている立水栓や蛇口は、寒波の影響を最も受けやすい設備の一つです。特に露出している蛇口部分は、気温が氷点下になると凍結しやすく、場合によっては破損してしまうこともあります。

対策としては、使用後に水を抜いておく、蛇口にタオルや保温カバーを巻くなどの方法があります。また、水抜き栓がある場合は、こまめに排水を行うことで凍結リスクを軽減できます。

排水溝・排水パイプ

意外と見落としがちなのが、排水溝や排水パイプの凍結です。寒冷地では、排水パイプ内の残水が凍り、排水が詰まるケースがあります。

これを防ぐためには、排水口にお湯を流しておく、排水管に断熱材を巻く、屋外排水溝の掃除をして水が溜まらないようにするなどの対策が有効です。

給湯器

給湯器の配管部分は水道管と同じく、寒波時に凍結するリスクがあります。給湯器が凍結すると、お湯が使えなくなるだけでなく、内部の部品が破損してしまうこともあります。

対策としては、給湯器周りの配管に保温材を巻く、寒冷地用の凍結防止ヒーターを設置する、夜間にお湯を少しずつ流し続けるといった方法があります。

洗濯機

屋外や寒い場所（ベランダ・ガレージなど）に設置している洗濯機も、寒波時には凍結する恐れがあります。たとえば給水ホースや排水ホースに水が残っていると、凍結してホースが破損する原因になります。

使用後はホース内の水をしっかり抜き、ホースに断熱材を巻くことが対策として有効です。

その他住宅設備

その他の住宅設備として、以下が挙げられます。

• エアコンの排水用ホース
• 屋根の雨どい

エアコンの排水用ホースや屋根の雨どいも、寒波時には凍結の影響を受けます。エアコンの排水ホースが凍結すると、正常に水が排出されず、室内機から水漏れを起こすことがあります。

また、屋根の雨どいが凍結すると、溶けた雪が排水されず、屋根に負担をかける原因となります事前に排水経路を確認し、詰まりがないか掃除をしておくことが重要です。

車関係

車自体やその周囲の凍結も油断できません。たとえば以下のような個所が、凍りやすい箇所に該当します。

• 車のウィンドウ
• 駐車場や敷地周囲の路面

寒波時には、車のウィンドウや駐車場の路面も凍結しやすくなります。フロントガラスが凍ると視界不良を引き起こし、事故のリスクが高まります。

事前にフロントガラスにカバーをかける、凍結防止スプレーを使用するなどの対策が有効です。

また、駐車場や敷地の路面が凍結するとスリップ事故の原因になるため、滑り止めの砂や融雪剤を事前に準備しておくと安心でしょう。

寒波対策必須の寒冷地での凍結事例【被害を抑える備えを】

寒冷地では、厳しい寒波が訪れるたびに水道管の凍結や道路の凍結による事故が発生しています。

特に、寒冷地に住んでいない人にとっては想像しにくいかもしれませんが、低温による影響は生活に甚大な被害をもたらすことがあります。ここでは、実際に発生した凍結事故の事例を紹介し、どのような対策が必要なのかを考えます。

山形県米沢市における凍結事例

山形県米沢市では、寒波の影響で道路の凍結が原因となる交通事故が発生しました。東北中央自動車道では、軽乗用車が対向車線に逸脱し、正面衝突する事故が起こり、6名が重軽傷を負いました。

事故当時の気温は氷点下であり、トンネル内の路面が凍結していたことが事故の一因と考えられています。

この事故が示すように、寒冷地では雪だけでなく路面凍結も重大なリスクです。トンネル周囲や橋の上などは凍結の危険が高い箇所として知られていますが、トンネル内部も、タイヤに付着した雪が落ちて凍ることで危険な状態になるのです。

こうしたリスクを避けるためには、スタッドレスタイヤの装着はもちろん、チェーンの携行や慎重な運転が求められます。また、事故当日の東北中央自動車道では、吹雪による視界不良で16台が関係する多重事故も発生しました。

天候が悪化する前に移動を控えることや、交通情報をこまめにチェックすることが、こうした事故を防ぐポイントとなります。

宮城県における凍結事例

宮城県では、寒波が強まった影響で7日早朝に複数のスリップ事故が発生しました。仙台市青葉区の県道では、橋の上で路面凍結が発生し、短時間のうちに12台が関係する事故が立て続けに起こりました。

この影響で、通勤時間帯に大渋滞が発生し、多くの人々が影響を受けました。

さらに、県内ではわずか12時間の間に89件ものスリップ事故が報告され、いずれも路面凍結が原因とされています。橋の上は地熱が低く、周囲よりも早く凍結しやすいため、寒波の際には特に注意が必要です。

このような事例からもわかるように、寒波時には水道管だけでなく道路の凍結による事故リスクも考慮する必要があります。スタッドレスタイヤを装着していても、橋の上やトンネル内など凍結しやすい場所では慎重な運転を心がけることが重要です。

水道管の寒波対策はこれでバッチリ！凍結防止対策7選

寒波の影響で水道管が凍結すると、水が使えなくなるだけでなく、破裂による水漏れや修理費用の発生といった深刻なトラブルを招く可能性があります。事前に適切な対策を講じることで、凍結リスクを最小限に抑えることができます。

ここでは、効果的な水道管の凍結防止策を7つ紹介します。

蛇口の水を出し続ける

水道管の凍結を防ぐ最も手軽な方法は、蛇口の水を少量出し続けることです。水が流れていれば凍結するリスクが減るため、寒波が予想される夜間などに有効な対策です。

目安としては、鉛筆の芯ほどの太さで水を流し続けるとよいでしょう。ただし、ポタポタと水滴が落ちる程度では逆効果となり、蛇口部分で水が凍結する可能性があるため注意が必要です。

水道管の水抜きをしておく

水道管内に水が残っていると凍結のリスクが高まります。そのため、寒冷地では水抜き作業が重要になります。

特に給湯器やボイラーには水抜き用の止水栓が設置されていることが多く、これを活用すると水道管の内部に水が残らないようにできます。夜間に特に冷え込む地域では、就寝前に水抜きを習慣づけると安心です。

新築のマンションなどでは電子制御式の水抜き機能が備わっている場合もあるため、事前に確認しておくとよいでしょう。

水道管を保護しておく

水道管の凍結を防ぐためには、保温対策も重要です。

ホームセンターでは、水道管に巻きつける保温テープや断熱材が販売されており、これを活用すると外気の冷え込みから水道管を守ることができます。また、屋外の蛇口にはタオルや毛布を巻きつけ、ビニール袋で覆うと、さらに保温効果が高まります。

こうした作業はDIYでも可能ですが、専門の水道工事業者に依頼すれば、より確実な対策を行うことができます。

水道管にヒーターを設置する

寒冷地では、水道管専用の電熱ヒーターを取り付けるのも効果的な対策です。これは水道管に沿って設置する電熱式のヒーターで、一定の温度以下になると自動で加熱し、凍結を防ぎます。

北海道や東北地方など、極寒地域の住宅では一般的な設備となっています。

設置には初期費用がかかりますが、寒冷地での水道凍結リスクを大幅に軽減できるため、特に冬場に頻繁に凍結トラブルが発生する地域では有効な方法です。

水道管についた水滴を拭いておく

意外と見落としがちなのが、水道管や蛇口についた水滴です。屋外では雨や雪で濡れた状態のまま気温が下がると、凍結しやすくなります。

そのため、日常的に蛇口や配管をこまめに拭き、水滴を残さないようにすることも簡単ながら効果的な対策となります。室内の水回りでも、特に寒い場所にある配管は、使用後にしっかり水気を拭き取る習慣をつけると安心です。

トイレの水抜きをしておく

旅行や出張などで家を空ける場合、トイレの水抜きも凍結防止に有効です。止水栓を閉じた状態でトイレの水を流すと、タンク内の水を排出できます。

ただし、下水の匂いを防ぐための封水まで抜いてしまうと、悪臭が発生する恐れがあります。そのため、不凍液をタンク内に入れておくと安心です。

また、ウォシュレット付きのトイレでは、凍結が原因で内部のゴムパッキンが破損し、水漏れや故障につながることがあるため、特に注意が必要です。

お風呂の水抜きもしておく

お風呂は家の北側や冷えやすい場所に設置されていることが多く、蛇口や水道管の凍結リスクが高い設備の一つです。そのため、夜間などに冷え込む場合は、お風呂の水を抜き、蛇口から少しずつ水を出しておくと良いでしょう。

また、外気の影響を受けやすい給湯器は、夜の間に追い炊きを行うことで凍結を防ぐこともできます。目安として、35度程度に設定しておくと効果的です。

これらの対策を実施することで、寒波の影響による水道管の凍結リスクを大幅に軽減できます。

寒波対策とあわせて押さえたい「凍結時のNG行為」2つ

水道管が凍結してしまったとき、焦って誤った対処をしてしまうと、状況がさらに悪化し、修理費用や被害が拡大する可能性があります。

特に、以下の2つのNG行為は絶対に避けましょう。

• 熱湯をかける
• 蛇口を無理にひねる

それぞれについて解説します。

熱湯をかける

「水道管が凍ったなら熱湯をかければいい」と考えがちですが、これは非常に危険な行為です。凍結した水道管に熱湯をかけると、急激な温度変化によって管が膨張し、破裂や亀裂の原因となることがあります。

特に金属製の配管では、内部にたまった氷が一気に溶けて水圧が上昇し、配管のつなぎ目が破損することもあります。また、樹脂製の配管や給湯器のホースに熱湯をかけると、変形したり劣化が進んだりする可能性もあるため、慎重に対応することが求められます。

蛇口を無理にひねる

凍結した水道管では、蛇口も固まって動かなくなってしまうことがあります。そんなとき、力を入れて無理に蛇口を回そうとすると、内部のゴムパッキンや接続部分が破損し、水漏れや水道管の故障につながる恐れがあります。

特に、蛇口が固まっている状態で無理に動かそうとすると、内部の圧力が急激に変化し、破裂の原因にもなります。万が一、凍結してしまった場合は、蛇口を無理に動かさず、適切な方法でゆっくりと解凍することが重要です。

寒波対策とあわせてチェック！水道管凍結時の正しい対策と対処法

水道管が凍結してしまった場合、焦らずに適切な方法で解凍することが重要です。誤った対処をすると水道管の破損や漏水につながるため、以下の方法を参考に安全に解凍しましょう。

• 自然解凍を待つ
• タオルとぬるま湯で徐々に溶かす
• 温風を当てる
• ゆっくりと温める

それぞれについて解説します。

自然解凍を待つ

最も安全な方法は、時間をかけてゆっくりと自然解凍を待つことです。日中、気温が上昇するのを待ち、少しずつ凍結が解けるのを見守ります。

特に軽度の凍結なら、無理に手を加えず、室温が上がるのを待つだけで解消することもあります。

ただし、寒波が長引く場合や水道管の凍結が深刻な場合は、自然解凍だけでは時間がかかることがあるため、以下の方法を試すのも有効です。

タオルとぬるま湯で徐々に溶かす

凍結した水道管の周りにタオルを巻き、そこにぬるま湯をゆっくりとかけることで、管を温めながら徐々に解凍していきます。タオルが水道管の温度を均一に保ち、急激な温度変化による破損を防ぐ効果があります。

ここで注意したいのは、「熱湯を絶対に使わないこと」です。急激な温度変化は水道管を膨張させ、破裂を引き起こす可能性があるため、必ず「ぬるま湯」で慎重に溶かしましょう。

温風を当てる

ドライヤーやヒーターの温風を凍結部分に当てて、少しずつ解凍していく方法も効果的です。特に屋内の配管や、壁の内側に埋め込まれている配管に有効です。

ただし、ドライヤーをあまり近づけすぎると、プラスチック製の配管が変形する可能性があるため、適度な距離を保ち、ゆっくりと温めることが大切です。

また、電気ストーブを使用する際は、火災のリスクがあるため十分に注意しながら行いましょう。

ゆっくりと温める

水道管が凍結している場合、ゆっくりと時間をかけて温めることが最も安全な対策です。たとえば、室内の暖房を強めて家全体を温めることで、凍結箇所にじわじわと熱が伝わり、自然に解凍されることもあります。

また、暖房器具を水道管の近くに設置し、部屋の温度を上げることで、破損のリスクを抑えながら安全に解凍できます。凍結時は焦らず、これらの方法で慎重に解凍作業を進めるのが大切です。

しかし、解凍が難しい場合や、長時間放置しても改善しない場合は、早めに専門業者に依頼するのがベストです。

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寒波対策したのに…水道管凍結時はすみやかに業者依頼を

万全の寒波対策をしていたにもかかわらず、水道管が凍結してしまった場合、自力で解決しようと無理をせず、専門の水道修理業者に依頼するのが最も安全な方法です。業者に依頼すれば、専用の解凍機器を使って迅速に作業を進めることができるため、凍結したまま長時間放置してしまうリスクを回避できます。

最近では24時間対応の業者も多く、深夜や早朝でも相談可能なため、生活への影響を最小限に抑えることができます。また、凍結した水道管は、解凍する際に急激な温度変化が加わると破裂するリスクがあります。

万が一破裂してしまうと、大量の水漏れによる住宅のダメージや、高額な修理費用が発生することもあります。水道修理業者なら、こうしたトラブルにも迅速に対応し、配管の補修や交換まで一貫して対応してくれるため、安心して依頼できます。

さらに、業者によっては、作業後のアフターフォローとして配管の点検や保温対策のアドバイスを行ってくれる場合もあります。特に、冬場に水道管が凍結しやすい地域では、定期的なメンテナンスを依頼することで、今後の凍結トラブルを未然に防げます。

業者に相談して、今後の寒波への備えを万全にし、安心して冬を過ごせる環境を整えましょう。

寒波対策は万全に！予防できる凍結や破裂も多い

寒波対策をしっかりおこなっておかないと、水道凍結で生活に支障をきたしてしまいます。そのため、今回の記事も参考にしながら、しっかりと対策を進めておきましょう。

もしご自身で対策や対処の方法が分からない場合、または凍結してしまった場合は専門の業者へ依頼してください。『宮城・福島・山形エリア対応！地域密着業者のマルキンクリーン』は、東北地方に特化した業者です。

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