エコキュートが凍結?応急処置から配管破裂時の費用相場まで徹底解説
本記事ではエコキュート凍結時の対処法や応急処置について解説します。
冬場の冷え込みで給湯器が凍結、お湯が出なくなると生活に大きな支障をきたします。できるだけ早く復旧したいものですが、対応を間違えると被害拡大の恐れも。正しい対処法を把握しておくことが重要です。
記事後半では、エコキュート修理の費用相場や、業者の選び方まで詳しく紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
エコキュートが凍結した場合の確認手順
給湯器からお湯が出ない場合、凍結を起こしている可能性があります。ここでは、エコキュートが凍結したかどうかを確認する方法を紹介します。
以下の手順に従って確認してください。
- 給水止水栓を回す
- 給水止水栓が回らない場合は水栓内部が凍結している可能性あり
- 給水止水栓が回る場合は場所の特定が難しい
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1.給水止水栓を回す
給湯器からお湯が出ない場合は、給水止水栓を回します。
まずは家のどこかの蛇口のうち、お湯側を1カ所だけ開けます。
次に、給水止水栓を探しましょう。給水止水栓は給湯器本体近くの給水配管の途中に設定されているケースがほとんどです。レバー式やネジ式、ハンドル式などがあり、いずれも右側に回してみてください。
なお、見つからない場合は販売店などに確認しましょう。
2.給水止水栓が回らない場合
給水止水栓が回らない場合は、給水止水栓内部で凍結を起こしている可能性があります。
そのため、自然解凍を待ったり、他の解凍方法を試したりして、給湯器の凍結解消を目指すことになります。
なお、給水止水栓が硬くて回らない場合、無理やり回すと破損する恐れがあるため、注意してください。
3.給水止水栓が回る場合
給水止水栓が回る場合は、他の場所で凍結が発生していると考えられます。
この場合、凍結箇所を特定するのが難しいため、気温の情報によって自然解凍されるのを待つ以外に処置が行えません。
すぐに凍結を解消したい場合は、水道業者に相談することをおすすめします。
エコキュートが凍結した場合の応急処置
エコキュートが凍結した場合の応急処置の方法を紹介します。具体的には以下の方法を試してみてください。
- 自然解凍を待つのが基本
- 給水止水栓周辺にぬるま湯をかける
- 凍結部分にドライヤーをかける
- エラー表示には漏電遮断器を操作する
それぞれ詳しく見ていきましょう。
自然解凍を待つのが基本
エコキュートの凍結を解消する基本的な方法は、自然解凍を待つことです。
気温が上昇すれば水道管内の凍結箇所が解凍され、お湯が流れるようになります。
ただし、気温が低い日や天候が悪い日が続く場合は凍結が解消されず、水道管の破裂リスクが高まるケースがあります。
日常生活に影響を及ぼすため、すぐに凍結を解消したい場合は、以下の方法を試してみましょう。
給水止水栓周辺にぬるま湯をかける
給水止水栓周辺が凍結している場合は、ぬるま湯をかけて解凍を試みましょう。
具体的な手順は以下の通りです。
- 給水止水栓の下の断熱材にラップを巻く
- ビニールテープを巻いてラップの内側に水が入らないよう養生する
- 給水止水栓を包むようにタオルを巻く
- 給水止水栓が回るまでタオルにぬるま湯をかける
水道管の凍結とは異なり、給水止水栓付近の凍結を解凍する場合は、入念な養生が必要です。また、配管や止水栓が破損する恐れがあるため、熱湯はかけないでください。
上記の方法でお湯が出れば凍結は解消されています。給水止水栓が回るようになったもののお湯が出ない場合は、他の場所が凍結している可能性が高いため、自然解凍を待つか業者に解凍を依頼しましょう。
凍結部分にドライヤーをかける
凍結部分にドライヤーの温風をかけるのも有効です。
温風を当て続けられるため、お湯をかけるよりも手軽に解凍できるでしょう。
ただし、電源コードの長さが限られるため、屋外では利用できない場合があります。
エラー表示には漏電遮断器を操作する
給湯器の凍結時にエラー表示が確認された場合は、漏電遮断器を切りましょう。
配管が凍結した場合、操作盤にエラーコードが表示されることがあります。
漏電遮断器をオフにして、1分以上経過してからオンにすることで、エラー表示が解除されます。
漏電遮断器は分電盤に設置されており、名称が記載されているケースがほとんどです。
エコキュートが凍結したときのNG行為3選
エコキュート凍結時にやってはいけない行為を3つご紹介します。
- 熱湯をかけるのは危険
- 給水止水栓を無理やり回さない
- 電気コードやガス栓にお湯をかけない
それぞれ詳しく見ていきましょう。
熱湯をかけるのは危険
エコキュートが凍結した場合、凍結箇所や配管に熱湯をかけてはいけません。
急激な温度変化が起こり、水道管が破裂したり、給水止水栓が破損したりする恐れがあるためです。水道管が破裂すると水漏れが起こるなど、被害が拡大します。
お湯をかけて解凍する場合は、必ずぬるま湯を使うようにしてください。
給水止水栓を無理やり回さない
給湯器付近の凍結が疑われる場合でも、給水止水栓を無理やり回してはいけません。無理に操作することで、止水栓が破損する可能性があるからです。
凍結が疑われる場合は、タオルとぬるま湯を使ってある程度解凍してから給水止水栓が回るかどうか確認しましょう。
給水止水栓がどうしても回らない場合は、自然解凍を待つか、水道業者に相談するのが無難です。
電気コードやガス栓にお湯をかけない
お湯を使って解凍する場合、電気コードやガス栓にお湯をかけないようにしましょう。
電気コードにお湯がかかるとショートや感電、給湯器の破損につながる恐れがあります。
また、ガス栓は給水元栓とよく似ているため、誤ってお湯をかけないよう注意してください。
エコキュートの配管が破裂してしまった場合の対処法
エコキュートの凍結から配管が破裂してしまった場合の対処法を紹介します。以下の手順に沿って冷静に対応しましょう。
- 止水栓を閉めて水漏れがないか確認する
- 水漏れ箇所の応急処置をする
- 水道業者に早めに連絡する
- 管理会社やオーナーに水道管の破裂を伝える
それぞれ詳しく解説します。
止水栓を閉めて水漏れがないか確認する
エコキュートの配管が破裂している場合は、止水栓を閉めて水漏れがないか確認しましょう。
止水栓を閉めれば、水漏れの被害が拡大したり、水道料金が高騰したりするのを防げます。
止水栓は、水道メーターの近くにある場合がほとんどで、戸建住宅では玄関近くの地中に、マンションでは玄関の左右どちらかにあるパイプスペースに設置されています。なお、まれに壁面や床下に設置されている場合もあります。
止水栓にはいくつかの種類がありますが、レバーなどを右に回せば閉められます。
水漏れ箇所の応急処置をする
水漏れが発生している場合は、応急処置を行いましょう。
破裂箇所にタオルを巻いて上からテープでしっかり固定すれば、水漏れの被害を最小限に食い止められます。
また、破裂箇所の周りの水を拭き取り、バケツを設置して漏れる水を受けておきましょう。修理までの間、こまめにタオルとバケツを交換してください。
水道業者に早めに連絡する
給湯器の配管が破裂した場合は、水道業者に連絡して修理を依頼します。
なお、水道局指定業者に修理を依頼すれば、水漏れ時の水道料金の免除・減免が受けられる可能性があります。
もちろん、付き合いのある水道業者に依頼しても大丈夫です。
管理会社やオーナーに水道管の破裂を伝える
給湯器の配管が破裂した場合は、物件の管理会社やオーナーにも連絡しましょう。
水道管のトラブルでは、管理会社やオーナーの指定の水道業者に依頼した方が、修理がスムーズな場合もあります。
また、自分で水道業者に依頼する場合、費用が極端に高くなるケースもあります。修理に費用トラブルを避けたい場合は、管理会社やオーナーに相談しましょう。
エコキュートの凍結解消にかかる費用相場
次に、エコキュートの凍結解消にかかる修理費用の相場を紹介します。修理内容ごとの費用の相場は以下の通りです。
修理費用の相場 | |
---|---|
電気解氷機や高温スチーム機を使った解凍作業 | 10,000~20,000円程度
※凍結箇所によっては30,000円程度になる場合も |
水道管や給湯配管が破損した場合 | 20,000~30,000円程度
※床下・壁に埋まった水道管の場合は30,000~50,000円程度 |
給湯器関連の修理 | ・熱交換器の交換:30,000~60,000円程度
・電子回路(基盤)の修理:40,000円程度 ※機種によって異なる |
それぞれ詳しく見ていきましょう。
電気解氷機や高温スチーム機を使った解凍作業
エコキュートに接続された水道管の凍結を解消する場合、電気解氷機や高温スチーム機を使用して解凍を行います。
どちらを使用した場合でも、作業料金は10,000~20,000円程度になりますが、凍結場所や作業時間によっては30,000円程度の費用がかかるケースもあります。
水道管や給湯配管が破損した場合
水道管や給湯配管が破裂した場合の修理費用の相場は20,000~30,000円程度で、解氷作業よりは高くなります。
また、床下や壁の中の水道管が破裂した場合は30,000~50,000円程度の修理費用に加えて、床や壁の修復費用も必要です。
給湯器関連の修理
給湯器が凍結した場合、給湯器本体内部の熱交換器が凍結する場合があります。熱交換器の交換が必要な場合、30,000~60,000円が修理費用の相場となります。
また、電子基板の修理が必要な場合、40,000円程度の費用が必要です。
いずれも高額になりやすいため、注意してください。
エコキュートの凍結を復旧してくれる業者の選び方【3つのポイント】
エコキュートの凍結を復旧してくれる業者は、以下のポイントに沿って選びましょう。
- 水道局指定業者を選択する
- 丁寧な見積もりや説明がある業者を選ぶ
- 実績が豊富で評判の良い業者を選ぶ
それぞれ詳しく見ていきましょう。
水道局指定業者を選択する
水道管の解凍や修理が必要な場合は、水道局指定業者を選びましょう。
指定業者には給水装置工事主任技術者という国家資格保持者が在籍していることに加え、工事に必要な機器を保有しています。
高い技術によって工事が管理されており、さまざまなトラブルにも対応できるため、解凍・修理を安心して依頼できるでしょう。
丁寧な見積もりや説明がある業者を選ぶ
見積もりや工事の説明が丁寧な業者を選ぶことも大切です。
こちらが不安に感じていることに対して、納得するまで説明してくれる業者は信頼できるため、工事を依頼しやすくなります。
一方、見積もりや工事の内容が良く分からないまま工事しようとする業者は、修理後に追加料金を請求してくる恐れもあります。
残念ながら悪徳業者も存在しているため、十分注意してください。
実績が豊富で評判の良い業者を選ぶ
エコキュートの修理は、実績が豊富な業者を選びましょう。
公式サイトで確認し、修理や対応の実績が多い業者をピックアップしてみてください。
実際に修理を依頼したユーザーからの評判が良い業者を選ぶことも大切です。
口コミサイトなどを確認して、印象が良い業者を探しましょう。
エコキュート凍結の再発防止策
エコキュートの凍結を防ぐためには、以下のような方法があります。
- エコキュートのブレーカーを切らない
- 浴槽の循環口から10cm以上水を残す
- 通水する
給湯器には凍結防止機能が搭載されているものがあるため、ブレーカーは常にオンにしておきましょう。
また、浴槽の循環口から10cm以上水を残すことで、浴槽の水が循環して配管内の凍結を防いでくれます。
さらに、凍結しそうな天候が予想される場合は、前日から蛇口を少しだけ開けて通水するのも有効な手段です。
エコキュートの凍結でお困りならまずはご相談を
本記事ではエコキュートが凍結した場合の応急処置の方法や修理費用の相場、業者の選び方などを解説しました。
紹介した方法でエコキュートの凍結が解決しない場合は、水道業者やガス業者への修理依頼を検討することをおすすめします。
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- エコキュートが凍結しているかどうか、どのように確認すればいいですか?
-
お湯の蛇口を開いた状態で、給湯器付近にある給水止水栓を回します。回らない場合は、給水止水栓付近で凍結が発生している可能性があります。回る場合、凍結箇所の特定は困難です。
- エコキュートが凍結している場合の応急処置はどのように行いますか?
-
自然解凍を待つのは基本的な処置です。すぐに復旧したい場合は、凍結箇所を養生してぬるま湯をかけて解凍を試みます。ドライヤーの温風で解凍するのもいいでしょう。
- エコキュートの凍結解消や修理にどれくらいの費用がかかりますか?
-
通常の解凍作業であれば10,000~20,000円程度です。水道管が破裂した場合は20,000~30,000円程度、エコキュートの熱交換器の修理では30,000~60,000円程度の費用が必要です。
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