
浄化槽の(保守)点検費用はどの位?維持管理コストを安く抑える方法も紹介!
この記事では、家庭や事業所からの汚水を消化処理する際に使われていることがある装置、浄化槽の点検費用について徹底解説していきます。
浄化槽の管理者には、法律により点検が義務付けられています。そのため、維持費にかかる費用を把握し、しっかり準備しておくことが大切です。
点検を怠ると、浄化槽の破損や故障につながり、汚水の排出で周囲の環境問題にも発展しかねません。浄化槽を設置する予定のある人や、点検を控えている人は参考にしてください。
浄化槽の点検費用はいくら位?セットで必要な作業の相場も紹介
浄化槽を維持するためには、さまざまな点検を適切な頻度で行う必要があります。浄化槽の維持に必要な、主な点検および法定検査は以下のとおりです。
- 保守点検
- 清掃
- 7条検査
- 11条検査
それぞれの点検内容や4〜5人程度の一般家庭の費用相場、点検頻度について詳しく解説していきます。
保守点検
機器などに故障がないかを点検し、簡単な修理や害虫駆除、消毒薬の補充を行うのが保守点検です。浄化槽の規模や処理方式によって回数が異なりますが、年に3〜4回の点検が義務付けられています。
費用相場は、地域や業者、浄化槽の種類や点検内容によって変動しますが1万〜2万円程度です。
費用は浄化槽の大きさに比例して高くなり、アパートやマンションの規模になると10万円近くかかります。一般家庭であれば2万円前後が一般的なので、年間で6〜8万円かかると考えておきましょう。
清掃
清掃は、浄化槽内に発生した汚泥の除去や機器類を洗浄する作業です。年に1回(全ばっ気方式の浄化槽は年2回)の清掃が義務付けられています。
費用相場は、一般的に2〜3万円前後です。もちろん、こちらも浄化槽の規模が大きければ費用が高くなるので、一般家庭サイズの相場と考えてください。
7条検査
7条検査は、浄化槽が正しく稼働しているか、処理する水に問題がないかを確認する法定検査です。
設置してから3〜8ヶ月間の間で、1度だけ実施されます。費用相場は自治体や浄化槽のサイズで異なりますが、一般家庭なら1万〜1万5,000円程度です。
以下の11条検査とともに、法定検査は保守点検や清掃と別に受検が義務付けられているので、必ず検査機関による点検を受けてください。
11条検査
11条検査は、定期的な受検が義務付けられている水質検査です。7条検査の受検後、毎年1回受検する必要があります。
費用相場は一般家庭であれば4,000〜7,000円程度です。ただし、こちらも浄化槽の規模に比例して料金が高くなります。
法定検査費用は検査機関によって異なるので、浄化槽を設置している都道府県のHPで案内している情報を確認してください。
浄化槽の点検だけじゃない!各種維持費用も想定を
浄化槽は、点検以外にもさまざまな維持費用がかかります。主な維持費用は以下のとおりです。
- ブロワーの電気代
- 消耗品の交換・修理費用
- その他費用
それぞれ相場費用を紹介していくので、こちらもチェックしてみてください。
ブロワーの電気代
浄化槽は、電気を使用して、内部の微生物を活かすための酸素を送るポンプ「ブロワー」を常に稼働させる必要があります。
槽内の酸素がなくなると微生物が死んでしまい、浄化槽が正しく機能しません。ブロワーにかかる電気代は、月1000円前後です。
機能に異常があった場合や故障した場合は、別途修理費用がかかります。
消耗品の交換・修理費用
浄化槽を維持していくのに必要な、消耗品の交換・修理費用の目安は以下のとおりです。
小規模な部品交換(パッキン・ホース・フィルターなど) | 3,000〜1万円 |
ブロワーポンプの交換 | 2万〜5万円 |
大規模修理(タンク内部部品交換・配管工事など) | 5万〜10万円以上 |
軽微な修理は、保守点検契約に含まれていれば追加費用がかからないケースもあります。実際の金額は業者や修理内容で異なるので、事前に見積もりを出してもらいましょう。
その他費用
浄化槽の維持には、虫除けや消毒の薬剤の費用もかかります。主な費用相場は、以下のとおりです。
5〜10人槽の消毒薬剤(錠剤タイプ) | 2,000〜4,000円 / 年 |
5〜10人槽の消毒薬剤(液体タイプ) | 1,000〜3,000円 / 年 |
虫除け薬剤 | 8,000〜1万2,000円 / 年 |
消毒剤に関しては、業者によっては点検費用に含まれている場合もあります。
虫除け薬剤は、市販の薬剤でコストを抑えられるケースもありますが、誤った薬剤を使用すると浄化槽内の微生物を死滅させかねません。必ず「浄化槽対応」の薬剤を使用しましょう。
浄化槽の各種点検費用は必須!安く抑えられるコツ5選
浄化槽の点検費用を安く抑えるコツについて紹介します。点検費用は決して安くないため、可能な限り、以下の5つの方法を実践してみましょう。
- 複数の業者で見積もりを比較する
- 点検業者と定期契約を結ぶ
- 自治体の補助制度を利用する
- 一括契約を活用する
- 水回りのメンテナンスで汚れを抑える
順番に詳しく解説していきます。
複数の業者で見積もりを比較する
点検業者を選ぶ際は、複数の業者で見積もりを比較しましょう。浄化槽の点検費用は、業者によって異なります。
相場以上の見積もりを提示される場合もあるので、1社だけの見積もりで決めるのはおすすめしません。
浄化槽は大きさによって料金が変わるので、割高でも適正価格の場合もありますが、その地域の適正相場を知るためにも、2〜3社で見積もりを比較してみてください。
点検業者と定期契約を結ぶ
保守点検業者は、年間ごとや複数年での定期契約により、1回当たりの費用を抑えられる場合があります。
業者も継続して利用してもらえれば安定した利益になるので、定期契約で費用を下げてくれるケースが多いです。また、定期契約しておけば故障時も早急に対処してもらえます。
地域密着型の業者であれば、定期契約が可能な場合も多く、親身に対応してくれるので安心です。少しでも費用を抑えたい人は、定期契約を検討してみましょう。
自治体の補助制度を利用する
点検費用を安く抑える方法には、自治体の補助制度を利用する手もあります。対象となる点検の種類や補助金額は自治体によって異なりますが、点検費用の一部が補助されます。
ただし、全ての自治体が補助制度を設けているわけではないため、必ずしも利用できるとは限りません。
浄化槽を設置している地域の自治体のHPをチェックして、補助制度が利用できないか確認してみましょう。
一括契約を活用する
自治体などのHPでは、補助制度以外に一括契約を案内しているケースもありますが、こちらも費用を抑えられる場合があります。
一括契約とは、従来個別に行う保守点検・清掃・法定検査を同時に契約できるシステムです。例えば、愛媛県伊予市の「らくらく一括契約」は、「年間費用が個別契約よりお得」と明記されています。
ただし、補助制度と同様に、どこの地域でも実施されているとは限りません。費用面について詳細に明記していない自治体も多いので、事前に確認するようにしてください。
水回りのメンテナンスで汚れを抑える
点検時に追加作業などで費用が増えないよう、日常的に水回りのメンテナンスをしておくのも大切です。浄化槽は、トイレットペーパーやティッシュ、ビニールなどの異物が混入すると機能が低下します。
過剰な異物混入は浄化槽の寿命も縮めかねません。異物混入の原因になりうる水回りのトラブル時も、早めの対処が重要です。
浄化槽の修理費用は高額なので、不要な出費を発生させないためにも、水回りのメンテナンスを定期的に行い、水道トラブルも修理業者に早めに依頼するようにしましょう。
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浄化槽の保守点検費用にまつわる4つの疑問
浄化槽の保守点検費用に関連する疑問について解説していきます。浄化槽管理者からよくある質問は、主に以下の4つです。
- 費用を惜しんで点検しないとどうなる?
- 節約するのに自分で保守点検はできる?
- 点検はどんな業者に依頼できる?
- 業者に点検を依頼するメリットは?
順番に回答していくので、ぜひ参考にしてください。
費用を惜しんで点検しないとどうなる?
浄化槽は、点検を怠るとさまざまなリスクを引き起こします。浄化槽の機能が低下したり、故障・破損したりすると、汚泥の蓄積や異臭・害虫の発生、汚水の流出など周辺環境の汚染に発展しかねません。
また、法定検査を受検せずに放置しておくと、行政指導が入るほか、金銭罰の対象にもなります。
故障すれば修理費用、受検を怠れば罰金と、かえって高額な出費をしかねないので、費用を惜しまず点検を行いましょう。
節約するのに自分で保守点検はできる?
浄化槽の保守点検は浄化槽管理者に義務付けられていますが、一般家庭においては世帯主が該当するため、法律上は自身による点検が可能です。
ただし、保守点検は国が定めた技術基準に従って行わなければなりません。適正に点検するには、専門的な知識や器具、機材も必要です。
一般的には専門業者への委託が推奨、または必須とされています(自治体により異なる)。専門知識や道具がなく、技術基準を満たせていない管理者の人は、業者に依頼してください。
点検はどんな業者に依頼できる?
浄化槽の保守点検・清掃・法定検査は、それぞれ依頼できる業者が浄化槽法で定められています。各種点検の依頼が可能な業者は、以下のとおりです。
保守点検 | 都道府県・政令市の条例にもとづく登録を受けた「浄化槽保守点検業者」 |
清掃 | 自治体の許可を受けた「浄化槽清掃業者」 |
法定検査 | 都道府県知事が指定する検査機関 |
各業者は、都道府県や市区町村のHPで確認できるほか、担当部署への問い合わせもできます。浄化槽を管理している地域の自治体のHPから調べてみてください。
業者に点検を依頼するメリットは?
浄化槽の点検は、業者に依頼すれば下記のメリットが得られます。
- 浄化槽の適正な維持管理
- 問題の早期発見と対処
- 法的な義務の履行
- 環境保全への貢献
対応業者は自治体への登録、または許可を得ている専門技術と知識を持った業者のみなので安心感もあるでしょう。適切な点検により、故障やトラブルを未然に防げるので、修理費用など、結果的に維持費用を抑えられるなどのメリットもあります。
浄化槽は点検費用を上手に抑えて適正管理を!
浄化槽の点検費用を抑えたいのであれば、相見積もりや制度をできるだけ活用しましょう。法令遵守や環境保護の観点からも浄化槽の点検は必須ですが、それなりに費用がかかります。
不要な費用を発生させないためには、水回りを適切にケアすることも大切です。
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- 浄化槽の保守点検にかかる費用相場の総額を教えてください。
-
年間で6〜8万円ほどかかります。
- 浄化槽の保守点検をしないで放置するリスクはありますか?
-
浄化槽の機能が低下したり、故障・破損したりするリスクがあります。
- 浄化槽の保守点検費用を極力安く抑える方法はありますか?
-
以下5つの方法があります。 ・複数の業者で見積もりを比較する ・点検業者と定期契約を結ぶ ・自治体の補助制度を利用する ・一括契約を活用する ・水回りのメンテナンスで汚れを抑える
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