山形市の防災への取り組み・各種災害対策を徹底解説【家庭でできる備えも！】

この記事では、山形市が進める防災への取り組みから、地震・豪雨・大雪など災害別の対策、地域での防災活動について徹底解説します。

山形全域で震度4以上を記録した東日本大震災の教訓もあり、市ではさまざまな防災対策が進めれています。いざという時に命を守るため、日頃から知っておきたい取り組みや準備について、参考にしてください。

また、記事後半では、家庭でできる備えまで幅広くご紹介。市民が参加できる山形市の防災イベントにも触れるので、興味がある方はぜひ最後までご覧ください。

山形市の防災に関する全体的な取り組み【災害に強いまちづくりとは？】

山形市は「山形市地域防災計画」を軸に、防災体制を強化しています。東日本大震災の教訓から、自助・共助・公助のバランスに基づく取り組みが特徴です。

山形市地域防災計画の概要

災害対策基本法に基づいて、山形市防災会議は総合的な防災方針を決めました。令和6年9月に見直された最新版では、地震や雪害などに応じた具体策と、自主防災組織の支援も重視されています。

以下「山形市地域防災計画」の内容も参照しながら、噛み砕いてご紹介していきます。

災害時の避難体制と避難所の整備

震度5弱以上で自動的に災害対策本部が設置され、各地区の防災支部が地域と連携して避難誘導を行います。市内には小中学校・公民館など多数の避難所があり、震度4以上で自動開設する仕組みです。

高齢者避難や避難指示は警戒レベルに応じて発令され、防災無線や緊急速報メールで通知されるのが特徴です。

災害備蓄物資と配慮のある支援物資

山形市は3日〜1週間分の家庭備蓄を推奨し、非常食や毛布、発電機などを公的にも備蓄しています。アレルギー対応食や乳児向けミルク、減塩食などにも配慮。

企業とは災害時応援協定を結び、物資を迅速に調達できる体制も整えています。

多言語・外国人支援体制

外国人の方には多言語の防災ハンドブックや避難カードを配布しています。地震体験や通報練習ができる防災体験会も実施されています。

災害時は通訳ボランティア派遣や多言語掲示の準備もあり、多文化共生の防災体制が構築されています。

ハザードマップと危険箇所の可視化

山形市は洪水・土砂災害・火山灰などのハザードマップを公開し、自宅や職場周辺の危険性を市民が確認できるようにしています。災害時の避難判断を助ける「避難行動判定フロー（マイ・タイムライン）」の普及も進めており、家庭ごとに避難時期と方法をあらかじめ計画しておくよう呼びかけています。

こうした情報は防災訓練でも活用されており、地域全体の防災意識を向上させている取り組みです。

山形市の防災への取り組み【地震対策の全容】

山形市は内陸型地震のリスクを想定し、市内全域で建物の耐震化と地盤調査、個人の初動行動訓練など多角的な地震対策を進めています。市と市民が協力して取り組む各種施策を確認しておきましょう。

木造住宅の耐震化と補助制度の拡充

山形市では震度6強以上の直下型地震を想定し、古い木造住宅への耐震補強支援を重点施策としています。

昭和56年以前に建てられた旧耐震基準の住宅には、専門家による無料の「耐震診断」を実施。耐震性が不足していると判定された場合は、改修工事費の一部に市の補助が適用されます。

公共施設と避難所の耐震性向上

個人宅のみならず、避難拠点として想定される公共施設・学校施設の耐震化もほぼ完了しています。山形市内の避難所の耐震化率は100%に近く、災害時の安心材料でしょう。

また、市は防災マップやパンフレットで耐震済み施設の情報を市民に向けて発信しています。

地盤調査とブロック塀対策

山形市は盆地地形に位置しており、一部地域では地盤が軟弱で液状化のリスクがあります。そのため、市は液状化や山崩れの可能性を事前に調査・評価し、ハザードマップで公表。

また、市民向けにはブロック塀や擁壁の自己点検を呼びかけており、老朽化したブロック塀には撤去・改修の補助金を交付することで、倒壊による二次被害を防ぐ取り組みも進んでいます。

山形市の防災への取り組み【水害・土砂災害への備え】

最上川や馬見ヶ崎川、須川といった主要河川が流れる山形市では、集中豪雨や台風、線状降水帯による洪水・土砂災害への備えが不可欠です。行政と市民が連携し、被害を最小限に食い止める体制が強化されています。

避難情報の早期発信と高齢者支援

山形市は気象庁・国交省と連携し、大雨が予測された段階で「警戒レベル3（高齢者等避難）」や「レベル4（避難指示）」を迅速に発令します。特に高齢者や障がい者の方に早めに避難してもらうため、防災メールや広報車、SNS等で情報を多角的に発信。

避難行動要支援者の名簿管理と地域による安否確認の体制も整備されています。

河川整備・排水設備の強化

河川氾濫防止のため、馬見ヶ崎川や須川の護岸工事、しゅんせつ作業（川底の掘削）が実施され、水流能力の向上が図られています。洪水調節池の整備により、一時的な増水にも耐えうる設計です。

他にも市街地の排水ポンプ場の新設・増設も進み、内水氾濫のリスク低減が期待されています。

山形市の防災への取り組み【冬季の豪雪・寒波への対策】

山形市は日本有数の豪雪地帯で、冬季の災害リスクにも備える必要があります。雪害による生活インフラの麻痺や事故を防ぐため、市と地域が連携しながらさまざまな対策を講じています。

生活道路の除雪体制と通学路確保

冬季は市内全域で除雪計画が立てられ、「冬の生活安全対策本部」が中心となって除雪活動を実施。通勤・通学に利用される幹線道路や歩道、バス通りの除雪には夜間も含めて対応しています。

市は毎年、除雪業者との連携を強化しており、降雪量に応じて即時対応できる体制が整備されています。

雪下ろし支援と地域ボランティアの協力

高齢者世帯や独居家庭には、地域の雪かきボランティアが派遣される制度が整っています。町内会を通じて協力を募り、安全を確保した上での雪下ろし支援が行われています。

市では「一人での作業は危険」「滑落事故防止のため必ず複数人で」などの注意喚起も行っており、重傷事故の防止に努めています。

水道管凍結・破裂防止対策の紹介

冬季に起こりうる代表的なリスクが水道凍結です。気温が-4℃以下になると、屋外や寒い場所の水道管が凍結・破裂する恐れがあります。

市では「就寝前に蛇口から少量の水を出しておく」「水道管に保温材を巻く」などの凍結予防策を市民に周知。また、不在時の対策として、トイレや排水口に不凍液を入れるなどの方法も紹介しています。

山形市の防災教育と地域防災の推進について

山形市では防災教育と地域の防災力強化にも力を入れています。学校や地域との連携について見ていきましょう。

学校での防災教育の内容と工夫

小中学校では、社会科や理科の授業で災害の歴史や避難行動を学習します。水害対策については、最上川を題材にした「水防災学習プログラム」を導入し、ハザードマップを使った授業が実施されているのも特徴です。

市民防災センターでは地震体験装置や119番通報の練習が可能で、学校の見学先としても活用。高校・大学とも連携し、防災ボランティア養成講座など若い世代の育成にも注力しています。

地域ぐるみの防災訓練と自主防災組織

山形市では市内ほぼすべての町内会に自主防災組織が設立され、年1回以上の訓練を実施しています。市は活動報奨金や資機材購入を補助し、地域の防災力を支えています。

地域ごとの訓練も盛んで、高瀬地区では小学校を使った応急給水訓練が行われ、住民と児童が協力して実践的な体験をしています。今後は「地域防災リーダー」育成にも取り組む方針です。

要配慮者支援と見守り体制

市では平成26年から「避難行動支援制度」を導入し、独居高齢者や障がい者などの名簿を作成しました。民生委員や自主防災組織が事前に支援対象者と避難計画を立て、災害時は速やかに安否確認と避難支援を実施します。

また、「早期避難行動宣言カード」の配布や福祉避難所の確保、搬送体制なども整備。福祉課や社会福祉協議会と連携し、「お互いさま」で支え合う体制づくりを目指しています。

山形市で参加できる防災イベント・市民向けの取り組み

山形市では、市民が楽しく学べる防災イベントや講座を多数開催しています。3月の「やまがた県民防災デー」や9月の「防災の日」には展示会やワークショップを開催し、防災意識の向上を図っています。

常時開放されている市民防災センターでは、防災クイズや地震体験などができ、親子連れにも人気です。

また、地域の集まりや企業向けに出前講座を実施し、防災士が無料で講義を実施。大学・企業との連携では、減災研究や防災グッズ開発などの啓発活動も展開されており、市民の自発的な参加が促されています。

山形市の家庭でできる防災チェックリスト【安全対策と安否確認】

最後に、山形市の各ご家庭で出来る防災対策を紹介します。チェックリストとしてご活用ください。

非常用持ち出し袋の準備

最低3日分の食料・水の備蓄をしておきましょう。非常袋には食料、飲料水、ライト、現金、衛生用品などを入れ、家族構成に応じた準備が必要です。玄関近くに置き、半年ごとに中身を点検しましょう。

家の中の安全対策

家具や家電の固定、ガラスの飛散防止フィルム、古いブロック塀の点検など室内の安全対策が命を守ります。一度の対策で効果が長く続くため、早めに出来る部分は安全対策しておきましょう。

家族の安否確認と連絡手段

災害用伝言ダイヤル「171」や、各社の伝言板サービスの使い方を家族で練習しておきましょう。集合場所もあらかじめ決めておき、写真や氏名登録で安否確認をスピーディに。平時からの会話と確認が大切です。

山形市の防災対策と合わせて水回りの備えも重要！マルキンクリーンに相談を

山形市は災害に強いまちづくりを行政・地域・市民一体で進めています。

中でも家庭の水回り対策は見落とされがちですが、地震や寒波、大雨の際は命や生活に直結する重要な備えです。凍結防止には保温材や水抜き、漏水対策には配管チェック、逆流防止には水のうや排水設備の点検が効果的でしょう。

不安な場合は、指定工事業者のマルキンクリーンまでご相談ください。凍結防止や配管補強など、専門的な作業とアドバイスをさせていただきます。行政の備えに加え、家庭での工夫と専門業者の支援を組み合わせ、災害時に安心できる住環境を整えましょう！

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